婚活するお坊さんに「若い男性が多い」理由。“お寺の結婚のリアル”は想像と全然違った

婚活するお坊さんに「若い男性が多い」理由。“お寺の結婚のリアル”は想像と全然違った

寺社の跡取りが「若い頃から婚活する」理由

――「寺社の縁結び」に登録する寺社側の男性会員は、どんな方が多いですか?


草野:「寺社の縁結び」に登録してくれる男性って特徴があって、一つ目は比較的若いんですね。30代前半くらいから婚活を始めてる男性が多いんです。なぜかというと、それだけ結婚相手を見つけるのが大変な職業だということがわかっているからなんです。だから、なるべく早く行動しようと思っている。

それからもう一つは、他の結婚相談所で婚活経験がある人が多いということ。他の結婚相談所でなかなか相手が見つからなかったんで、うちみたいに特化したところを見つけて来てくれる。そうすると、やっぱり親もそれだけ結婚相手を探すのが大変だと思っているから、「うちにお嫁に来てくれるなら、本当にありがたい」というウェルカムな雰囲気で迎えてくれます。

「どんな生活になるの?」女性側の親の心配は

――この職業ならではの婚活の苦労があるんですね。結婚相談所で婚活しても、寺社の後継ぎの方のお相手がなかなか見つからない理由って何でしょうか?

草野:やはり、女性側の親御さんは心配されることも多いので、そこが障壁になっていることもありますね。なぜかというと、お寺に嫁いだ先にどんな生活が待ってるのかというのが、その女性本人も、親もわからないからです。

例えばお父さんがサラリーマンという女性の場合、同じくサラリーマンの方との結婚なら、自分のお母さんを見ていれば結婚生活はイメージしやすい。でも、僧侶の妻になるとなったらどんなことをしなければいけないのかわからないので、ご本人はもちろん女性側の親御さんもとても不安になりますよね。そのあたりは、ハードルと言えるかもしれません。

――女性側のご両親が、娘さんのことを想って反対されることがあるのですね。私も取材を通して、お寺の方と結婚して会社員やご自身で仕事をされている方がいると知りました。お寺と一口に言っても、結婚相手の女性に求められることって個々のお寺によってさまざまだということがわかると、女性側の不安も和らぎますよね。

草野:そうなんですよね。

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