人や地域との交流に興味のある人が向いている
――どんな方が、お坊さんとの結婚に向いていると思われますか?
松村:やっぱり、人と接するのが好きな人の方が向いているかもしれないですね。檀家さんからのお悩みの相談もあるので、ある程度話好きだったり、またはお節介好きだったりする人がいい気はします。
「寺社の縁結び」代表・津守さん(以下、津守):あとは「寺子屋」という言葉があるように、かつてお寺は学びや集いの場でしたので、人や地域との交流に興味を持っている人は向いていると思います。また、外向きばかりではなくても夫(住職)を支えてサポートを優先する方も歓迎されます。寺院の奥さんは活躍の範囲が広く、スキル、意欲、興味や人柄を受け入れてくれる場面が多いと思います。
松村:実際のところは、色々な方がいますよね。昼間は会社員として働いている人もいれば、ご自身でお寺とは別の仕事をしている人もいるし、私は今のお寺は結婚して2軒目で、前のお寺は檀家さんも少なく毎日お参りに来られる人もいないので、外で働いていました。
実際のところは、色々な方がいますよね。昼間は会社員として働いている人もいれば、ご自身でお寺とは別の仕事をしている人もいるし、私は以前は介護職をしていて訪問介護やデイサービスやリハビリテーションセンターで働いていました。今のお寺は結婚して2軒目で、前のお寺は檀家さんも少なく毎日お参りに来られる人もいないので、外で働いていたんです。
“お坊さんの奥さん”になっても、仕事は続ける女性も多い
草野:会員の男性へ「奥さんに何を求めますか」という質問をすると、一番多いのは「お盆と正月などの忙しい時期だけ手伝ってもらえたら嬉しい」という回答なんですよね。そういう年に数回しかない行事の時は手伝ってもらいたいと。
でも、ひっきりなしにお客さんが来るようなお寺じゃなければ、お寺の奥さんとしての仕事より、会社員などご自身の仕事を続けてキャリアを大切にして、やりがいや収入を得てほしいという人も結構いますよ。
松村:うちのお寺の場合は住職と私が中心となりお寺を守っています。他にもお小僧さんと数人のスタッフがいて広い本堂や境内、墓地の清掃や来客の接待を担っています。年末年始やお盆、お彼岸、法要の際は、特に檀家様や信者のお参りが多いのでスタッフ総出で対応しています。でもお弟子さんがいるところだったら、そういうことはお弟子さんがやってくれるんです。奥さんの仕事は特にないというお寺もあるし、本当にお寺によるんですよね。
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お坊さんの妻になるというと「大変そう」というイメージが先行してしまうという人も多いのではないでしょうか。しかし、お寺に関わる皆さんに話を聞いてみると、お寺によってその度合いはさまざまなようです。
お寺は昔、地域住民と近い距離にありましたが、ご近所付き合いが希薄になった今、お寺には用がないと行かないという人がほとんどになりました。草野さんや松村さんは、そんな現状を変えて、お寺と地域とのつながりを持たせたいという思いがあり、定期的にイベントも開催しているようです。これまでの婚活とは別の角度からお相手を探してみたい方にはこのような出会いもあるのですね。
【寺社の縁結び】
僧侶や神主と結婚する男女の縁結びサイト。寺社(寺院、神社)の跡取りの男女とその方々との結婚を希望する男女のみで運営している。
<取材・文/田中亜依>
【田中亜依】
恋愛・婚活コンサルタント、デートコーチ。婚活歴10年、婚活に700万円を投資。マッチングアプリ、結婚相談所、合コンで600人以上の男性と出会い結婚。この経験を生かし、国内最大手結婚相談所にて「また会いたくなるデート方法」などのセミナー講師として活動。公式ホームページ/Twitter:@date_coach_ai/Instagram:@ai_tanaka1019
配信: 女子SPA!
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