●場所取りのために桜の根をシートで覆う行為
桜は浅根性の植物であり、例えば根の上に車が往来して土壌が踏み固められると呼吸作用が衰えて生育不良や根腐れの原因になりやすいのです。
また、肥沃で適度の湿り気のある排水性の高い土壌を好み、乾燥や過湿状態に弱いという一面もあり、華やかさとは裏腹に繊細な植物…。
ゆえに、桜を近くで見ようと根元にビニルシートを張って陣取るのは、桜の生育を考えれば望ましくない行為。桜から少し離れた場所に位置取りをしましょう。
●桜の木に寄りかかる行為も避けるべき
昔から「桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿」といういわれがあるように、桜を切ったり傷つけたりする行為はNGといわれています。なぜなら、桜は傷に大変弱い生き物。梅に比べ癒合組織が発達しにくく、傷が埋まりにくい桜は、一度傷がつくと、その部位から腐朽菌が侵入し、腐りやすい植物なのです。ゆえに、寄りかかるような行為も傷の原因となりやすいため、避けましょう。
●公園の桜を折るのはマナー違反よりも重い法律違反
私たちから見ると野生に見える桜ですが、お花見スポットに咲いている桜の多くは人によって植えられたものであり、所有者がきちんといます。また、公園の桜の枝を折るような行為は法律によって罰せられます。
実際、2016年の2月、大阪の桜之宮公園でソメイヨシノの枝を折った男性(33歳)が、大阪府警に逮捕されるという事件が起こりました。男性は、公園とその対岸にあるソメイヨシノの枝62本を折り、「日頃のストレスを発散させるためにやった」と供述。適用されるのは、刑法の器物損壊。3年以下の懲役、または30万円以下の罰金もしくは科料が定められます。
その他、国立公園や国定公園などは、自然公園法という法律も適用されます。
お酒が入って会話に花が咲いても、節度は守りましょう。美しい桜を後世まで残し、ずっと楽しめるように。その為には、私たちのマナーも見直さなければなりません。
(文・桜花坂ゆみ/考務店)
※参考 公益財団法人 日本さくらの会ウェブサイト