将来の日本の国力となる子どもと、女性活躍時代に一翼を担うにしたんグループの「にしたんARTクリニック」&「にしたんこども基金」

将来の日本の国力となる子どもと、女性活躍時代に一翼を担うにしたんグループの「にしたんARTクリニック」&「にしたんこども基金」

少子化が深刻な問題となる昨今、女性の健康と活躍、子どもを生むこと、育てる環境づくりは重要な問題だ。不妊治療を行う「にしたんARTクリニック」と美容治療を行う「にしたんクリニック」からなるにしたんグループの運営をサポートするエクスコムグローバル株式会社の代表取締役社長、西村誠司さんは「私たちはいち株式会社、いちクリニックとしてではなく、日本のために働いているという思いで頑張っています」と話す。その思いの背景や、現状の活動、「にしたんこども基金」などについて伺った。

「にしたんARTクリニック」は現在までに全国に8院を開院し、この先10年で50院開院を目指している。開院のきっかけは、自分自身の体験によると西村さんは話す。「アメリカ在住の時に、3人目の子どもが欲しいと思って不妊治療を受け、そのおかげでかわいい娘に出会うことができました。当時のアメリカの不妊治療はとても高度な技術で、日本でもこうした治療ができたらいいと考えましたね」。

2022年に帰国し、6月には新宿院を開院。その最大の特徴は、22時まで診療を行っていることだ。「日本は女性活躍を声高にいうけれど、大部分のクリニックは18時ぐらいまでの診療で、日曜日も休院。これでは仕事と不妊治療の両立は難しい」と西村さん。開院前、スタッフに「22時まで診療を行えば、患者さんは仕事が終わってからでも通える」と説得したという。

「確かに、スタッフの仕事は大変です。でも仕事なら、人様のために重い荷物を背負って人を助けるのが当たり前だと私は思っています。スタッフにも、今までできなかったことをやろう、いちクリニックとしてではなく日本のために頑張ろう、と話しました」。

「にしたんARTクリニック」ではカウンセリングルームを設け、カウンセラーが親身に話を聞くことから治療がスタート。治療中も寄り添い、きめ細やかにサポートする。「カウンセラーは医師ではありませんが、これも医療の一環だと私は考えています。女性の体はとてもナイーブで、メンタルによってホルモンが左右されることが大きい。患者さんの話をしっかりと傾聴し、並走することが大切です」と話す西村さん。

特にうれしいのは、カウンセラーやスタッフからの報告や患者さんからの手紙だという。「にしたんさんのおかげで仕事と両立して子どもを授かることができましたという話や、出産された方からのお手紙を見ていると一文字一文字に喜びがあふれていて、本当にうれしいですね。スタッフからも『患者さんにありがとうといってもらえるのがうれしい』という報告があると、こちらもうれしくなります」と西村さんは笑顔を見せる。

こうした手厚い不妊治療だけではなく、にしたんグループではプレコンセプションケアにも積極的に取り組んでいる。プレコンセプションケアとは、将来の妊娠を考える女性やカップルが自分たちの健康について向き合うためのケアだ。そのためグループ内にプレコンセプションケアを推進する特別部隊を設け、日本を代表する大企業を日々訪問。プレコンセプションケアの必要性を説き、パートナー契約を結んだ企業には無償で全面的に協力している。「ホットラインを設け、一人ひとりの女性社員の悩みに応えています」と西村さんはいう。「日本の企業にとって女性のポテンシャルは本当に高いのですが、出産などのライフステージによってその戦力が活かせない場合もある。私たちのこの活動で日本の女性がもっと輝けるようにしていきたい。そして私たちが、日本のために、女性のために頑張っている姿をより多くの方々に知っていただきたいと思っています」。

女性と同じく、将来を担う大切な子どもも支援していこうと、にしたんグループは「にしたんこども基金」も運営。昨年12月にはシングルマザーやシングルファザーにクリスマスプレゼントとして、思い出旅をプレゼントしている。西村さんは旅に当選した石垣島の親子のもとを訪ね、直接プレゼントも手渡した。「島を出たことがない、電車にも乗ったことがないという子どもに旅行の当選を伝えたときのうれしそうな目が忘れられないです」と話す西村さん。ほかにも出産直後にお母さんが亡くなったシングルファザーの親子など、10組に旅行をプレゼント。「両親がそろっている子とシングルマザー、ファザーの子の経験格差の大きさを知りました。やはり子どもたちにはいろいろな経験をして感性を育ててほしい。それには旅が一番いいと思います」。

プレゼントだけではなく、障がいを持つ子どもたちが社会と共生できるよう親子のドキュメンタリーを制作することや、経済的に困難な家庭に育つ子どもたちが子ども食堂ではなく、提携するレストランで食事が楽しめる「こどもごちめし」企画へも参画。ほかにも伊豆の子どもバスケットボールチームの支援や音大生を音楽会へ招待する企画など、西村さんは私財を投じてさまざまな貢献活動を行っている。

「私のような考えの社長があと100人いれば、もっとたくさんの子どもたちに笑顔が届けられますよね」と西村さんはにこやかに話す。「自分が幸せだと思うことは誰かのためになることだということが、以前より増してクリアに見えてきました。これからも社会にまつわる課題で資金が必要なことがあれば、幅広く貢献していきたいと考えています」。

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