“タマテツ”には今年だけで2度も裏切られています。もちろん、いい意味で、です。
6月28日(金)にスタートした水川あさみさん主演のヒューマン政治サスペンスドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系)に、主要キャストとして出演中の玉山鉄二さん。
彼が今年の連ドラで演じた2役の振り幅の広さが、すさまじいレベルなのです。
今回は年間・約100本寄稿するドラマ批評コラム連載を持つ筆者が、玉山鉄二さんの魅力に迫っていきます。
かなり不穏な空気をまとったキャラクター
『笑うマトリョーシカ』は未来の総理候補として高い人気を誇る若き国会議員と、その有能な秘書の得体の知れない謎の関係性に、主人公の新聞記者が迫っていくというストーリー。新聞記者・道上香苗を水川さん、物語の核を担う国会議員・清家一郎を嵐の櫻井翔さん、そしてその秘書・鈴木俊哉を玉山さんが演じています。
玉山さんが演じる鈴木は、かなり不穏な空気をまとったキャラクター。
第1話の冒頭、主人公の父が不慮の交通事故によって凄惨な死を遂げるのですが、道上からはその事故に鈴木が絡んでいるのではと疑われたり、鈴木が清家を傀儡のようにコントロールしようとしている発言もあったりと、怪しさ満点なのです。
クールなイケメンキャラのイメージが強い
特撮作品『百獣戦隊ガオレンジャー』(2001年/テレビ朝日系)でヒーロー役を演じて注目を集め、映画『ハゲタカ』(2009年)では日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞し、朝ドラ『マッサン』(2014年/NHK)では主人公を好演した玉山鉄二さん。
1980年4月7日生まれで現在44歳の彼は、その端正かつ精悍な顔立ちからクールなイケメンキャラのイメージが強いでしょう。
『笑うマトリョーシカ』での秘書・鈴木も、裏にどす黒い何かを秘めているようなダークサイドの役柄ではありますが、従来の“タマテツ”のイメージどおりのクールイケメンキャラなので、違和感はありません。
しかし、劇中の秘書・鈴木のビジュアルやその立ち振る舞いを見て、筆者は驚きました。
なぜなら玉山さんは今年1月期放送の日曜劇場『さよならマエストロ ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系)では、真逆とも言えるキャラクターを演じていたからです。
配信: 女子SPA!