「学校に行くのが怖い」ママが一歩踏み出すには?

第2回 「学校へ行くのが怖い」、そう感じるママの心理とは
「子どもの学校に行くのがどうも苦手」「学校へ行くと、ドキドキして冷や汗が出る」などと言うママがときどきいる。

知り合いのいない場所にひとりで入っていくのは、誰でも多少は緊張するもの。でも、学校に行くたびに不安や恐怖を抱くのだとしたら、どうすれば?

「学校は、『子どもが主役』です。学校はママの自己実現の場ではないですから、ママが楽しめなくても別に良いんですよ」

そう助言するのは、ママ向けの子育て講座などを開催しているファインコーチングの山崎洋実さん。

「ほかのママと仲良くしたければ、積極的に関われば良いですが、そうでないのなら、淡々と行けば良いんです。“私”として行くと、『ほかのママと仲良くなりたい』『どこかのグループに所属したい』などと気になってしまう人もいるでしょう。でも、それが苦痛なら、“私”の気持ちはとりあえず置いておいて、“母”としての役割で行けば良いのです」(山崎さん 以下同)

綱引きをする女性

●「私」の気持ちと、「母」としての役割を分けて考えてみる

ママ友関係に悩む人は、「~したい」という「私」としての気持ちと、「~したほうが良い、~すべき」という「母」としての役割とが、ごちゃ混ぜになってしまっているケースが多いそう。

「まずは『自分がどうしたいか』です。友達を作りたいのか、それとも誰ともかかわりたくないのか。『学校に行くのが苦手、怖い』というママは、おそらく人間関係を作るのが苦手だったり、面倒だったりするのに、『ほかのママと仲良くなるべき』『子どものために、ほかのママともお付き合いするべき』という『べき』に振り回されている人だと思うんです」

山崎さんいわく、母としての役割の「~べき」も、私としての気持ちの「~したい」も、どちらも正解であり、どちらか一方に決めてしまうのもアリだとか。

「そもそも、ママの人間関係のサイクルは3年。幼稚園や保育園の卒園でいったんリセットされ、小学校で新たな関係ができますが、それも6年間ずっと続く付き合いはあまりないですよね? そのときだけ、『期間限定の付き合い』と思えば、別に自分が楽しむための場ではないので、割り切ることができるのでは?」

ママ友との関係は、たかだか3~4年のもの。「自分のことをほかのママはどう思っているか」と気になってしまう人もいるが、それは自意識過剰であり、実のところ他者はなんとも思っていないことが大多数だという。

本当は気乗りしないのなら、「子どものために、ママ友と仲良くならなければ」などと無理に頑張るのではなく、「期間限定の付き合い」と割り切ってその場をやり過ごしてみては?
(田幸和歌子+ノオト)

お話をお聞きした人

山崎洋実
山崎洋実
Fine coaching(ファインコーチング)主宰
旅行代理店、大手英会話学校勤務を経て、結婚退職後コーチングを体系的に学び、身近なママ友達向けにママ向けのコーチング講座を開催。日本一ママをコーチングしている。
旅行代理店、大手英会話学校勤務を経て、結婚退職後コーチングを体系的に学び、身近なママ友達向けにママ向けのコーチング講座を開催。日本一ママをコーチングしている。