「妊娠できない」 少子化時代も“切実な”声…《妊活》を始めて“後悔”した女性たちのホンネ

「妊娠できない」 少子化時代も“切実な”声…《妊活》を始めて“後悔”した女性たちのホンネ

不妊治療の実績件数、過去最多に

 2023年の合計特殊出生率が1.20になり、統計を取り始めて以降最も低くなったことが話題になりました。「結婚したくない若者たち」「子どもを欲しない現代人」といった話も聞かれますが、一方でミクロな視点で世間を見れば、切実に子どもをのぞみながらも結実に至っていないカップルは少なからず存在します。

 出生率とともに厚生労働省が発表した2023年の結婚件数は戦後最少の47万4717組。これは最も多かった1972(昭和47)年と比べて半分以下にとどまっています。

 ただ一方で、不妊治療の件数は増加傾向にあり、日本産婦人科学会が公表する2020年最新ARTデータでは、2021年の不妊治療実績件数(年別治療周期総数)は過去最多の49万8140件を記録しました。

「職場で周りが子どもの話ばかりするのがつらい」
「妊活うまくいかない……イヤな感情に飲み込まれそう」
「また生理が来てしまって目の前が真っ暗」
「今月もダメだったらと想像すると頭おかしくなる」

 SNSには切実な声があふれています。

 女性のためのサポートサービスを提供するBELTA(ベルタ)が2024年2~5月、妊娠・出産経験のある女性553人を対象に行ったアンケート調査によると、「妊娠に至るまで想定していたより時間が掛かったか?」との問いに53.7%が「はい」と回答。全体の過半数に当たる55.3%が病院やクリニックを受診しており、同じく過半数の57.9%が体外受精・顕微授精で妊娠したと回答しています。

 妊活を始めて後悔したことがある人の割合は71.1%。「妊娠に関する知識をもっと早くから身に付けておけばよかった」が32.4%、「自分の体の状態について早く知っておけばよかった」が32.1%、「もっと早くに病院を受診しておけばよかった」30.5%となっています(複数回答可)。

 同社は「想定と実際の妊活期間では約半年間のギャップがある」と分析した上で、「日常的に妊活や妊娠に関する知識や経験談に触れる機会は多くないため、妊活や妊娠に関するヘルスリテラシーを高めることができず当事者になって初めて知る・後悔するという人がいるのかもしれない」と指摘しています。

(LASISA編集部)

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