両親が突然離婚をすると言い出したら、あなたならどうしますか?
今回は、
親が離婚する時、子供がするべきことやできること
についてご紹介していきます。
1、家庭ごとに親の離婚までの状況は異なる|表立って不仲だったとは限らない
親の離婚は子どもには予想できないものです。
両親が不仲で喧嘩ばかりしていて「離婚する!」と騒いでいる親がいたとしても、結局は離婚せずにやり過ごす両親もいるでしょう。
反対に不仲には見えなくても夫婦にしかわからない事情を抱える両親もたくさんいます。
一概に離婚の形はこういうものとはいえません。
(1)ずっと不仲だった家庭
子どもが幼い頃から喧嘩が絶えない家庭では、離婚を聞いても違和感がないかもしれません。
それでも離婚が現実になった場合には、子どもはやはり傷つくのです。
平気なそぶりをしていたとしても、心は平静ではありません。
「お母さん早く離婚しなよ」と言っていたとしても、現実になった場合にはなかなか受け入れられません。
(2)離婚のそぶりがなかった家庭
一方で離婚のそぶりがなかった家庭で、突然離婚宣告をされた子どもは動揺してしまいます。
子どもの年齢には関係ありません。
子どもではなく成人した大人の場合にでも子どもの立場ではショックを受けることでしょう。
両親が突然揃わなくなるわけですから当然です。
2、親の離婚により子供に与える影響とは|年齢別で解説
親の離婚が子どもに与える影響を年齢別に見ていきましょう。子どもの年齢で感受性は異なります。
(1)0歳〜6歳
子どもが物心がつく前や物心がつき始めた頃の親の離婚は、ショックというよりもその後の情操教育面で影響を受けやすいといえます。
父親とたくさん遊んで過ごした方が良い年齢であり、母の愛情を一心に受けるべき年齢です。
家事や育児に忙しい母親の代わりに、一緒に学んだり遊びを通じて子どもに大切なことを教えられるのが父親の役割。
頼り甲斐があり、威厳を持って叱れるのも父親です。
そして深い愛情を注ぎ込むのが母親になるでしょう。
それらの行動から子どもは両親から愛されていると感じるものです。
しかし、離婚を通じて幼い頃に片親がいなくなったケースでは、このような情緒や感情を学ぶことが難しくなります。
離婚して母親だけになった場合には、母親は父親の役割も果たして育児をする必要があるでしょう。
反対も然りです。
(2)7歳〜11歳
就学してから数年の時期では、離婚の意味を理解できます。
しかし、親の顔色を窺って行動する時期であり、はっきりと離婚について両親に触れることができません。
「何も言ってはいけない」と思い込んでいませんでしたか?
そして「自分は愛されていないの?邪魔な存在なの?」と強く感じがち。
幼く見えても感受性が強い時期なので、離婚について、親は慎重に子どもに説明する必要があるでしょう。
「言ってもわからない」と感じるのは、親の思い込みです。
この年齢の子どもは理解力が優れています。
素直な分、両親からの説明を納得しながら聞ける時期でもあるでしょう。
(3)12歳〜15歳
思春期の頃の離婚は子どもにとっては一番残酷な時期です。
学業面でも大事な時期なので、親の離婚は子どもにとって迷惑以外何者でもありません。
とはいえ、子どもは聞き分けを持つべき時期とも感じがち。
そのため、「離婚する」と聞いても「勝手にしたら?」などと答えてしまうこともあったでしょう。
この時期の離婚は、親は、慎重に行わなければいけません。
できれば思春期の子どもがいる場合には、離婚は先送りにされるべきでしょう。
この時期の子どもは名字が変わることへの抵抗もあります。
名字が変わりたくなければ、親に正直に話してください。
名字は基本的に離婚しただけでは変わりません。
変更の手続きをしないよう、親に訴えてください。
そしてこの時期に親が離婚することで、子どもは親に憎しみを感じてしまうものです。
「どうして自分が被害を受けるの?」と感じてしまうのは当たり前。
気にしていない素振りでも、実はとても傷ついています。
(4)16歳〜22歳
この時期になると子どもは自分をすっかり大人だと思い込んでいます。
両親にしても子どもを都合よく大人同然に扱いがち。
しかし、実はこの年齢の子どもも複雑です。
言葉に納得はできるものの、心は納得できません。
「友達に言ったら恥ずかしい」
「同情されたらどうしよう」
などの感情もわき、親の離婚に悩んだとしても誰にも相談できないのです。
子どもの心のケアが親にも難しい時期です。
誰にも相談できない子どもは引きこもりやうつ病などを引き起こしかねません。
(5)23歳〜30歳
成人し、社会人として働いている時期の親の離婚は、比較的子どもも冷静に受け止められます。
しかし、恋愛・結婚などを控える時期でもあるので、そういう場面では特に両親の離婚は迷惑に感じられるでしょう。相手や相手の両親の心象が良くないからです。
結婚式などでは両親の愛を感じられない自分が悲しくもあります。
冷静に受け止められる分、やり場のない心を持て余す時期でもあります。
(6)30歳以降
30歳以降になると、親の離婚で受けるダメージは少なくなってくるでしょう。
むしろ親が心配になってくる時期です。
本当に両親が離婚するのは正解なのか、幸せに老後を暮らせるのかなど親に対する心配が尽きません。
両親の離婚のダメージこそは30才以下のケースよりも少ないですが、どんよりとした悲しみはやはり大きくのしかかります。
自分が信じてきた家族像が偽りのものだったのではないかと、人間不信に陥るケースもあります。
(7)結婚後
結婚して独立の家庭を持った子どもの場合には、親の離婚の影響はほとんどないかもしれません。
ただし、女性の場合には出産・育児の時期に重なることで、「おじいちゃん、おばあちゃん」に孫を一緒に抱いてもらえないことが悲しく感じられます。
子どもは何歳になっても自分の両親を理想の家族として捉える傾向があるため、育児をする上でのお手本が崩れてしまうのです。
影響は少ないにしても、親の離婚が子どもの精神に影響するのは間違いありません。
配信: LEGAL MALL