初対面は緊張する?会話の苦手意識を【楽】克服できる思考術とは…心理カウンセラーが解説

初対面は緊張する?会話の苦手意識を【楽】克服できる思考術とは…心理カウンセラーが解説

視線の方向を変えてみる

 では、「視線の方向」という観点で考えていきます。視線が向く先を矢印とします。「周りからどう見られているか」と思うのは相手から自分に矢印が向いている状態です。イメージで良いので、この矢印を「自分から相手」にクルッと変えてみてください。 そうすると「周りからどう見られているか」という矢印が、「私が周りを見る」に変わります。

 実際に、どのような効果があるのか説明します。「周りからどう見られているか」というのは、周りに「どう見えていますか?」とは聞けないので答えが出ませんよね。「周り」もしくは「相手」がどう見ているのか、どう思っているのかは相手にしか分かりません。

 そこで「私が周りを見る」に変えると、「あの人は眠そうにしているなぁ」とか「あの人はテキパキ動く人だな」と、自分の目で見た答えがありますね。 今、もし周りを見ることができるなら、物でも良いので何か一つ観察してみてください。物なら「色・形・重さ・感触」など、どんな感じでしょうか。それはあなたにとって心地良い物ですか?心地悪いものですか? このように、「周りから」を「自分から」に視線の方向を変えるだけで、初めて入る仕事場でも自分の目で観察することができるのです。

 さらに、自分から観察していると、結果的に緊張していたことを忘れていた、ということも起こります。ぜひ、普段からこの「自分から見る」クセを意識してみてください。なぜかというと、すぐに身に付くものではないからです。 大切な場面を楽しむために、普段から意識してみてください。

「自分の目で観察するクセ」がつくことで、「がんばらない自然体」で振舞うことができるようになります。


「緊張している自分」をまるごと受け止めよう

“緊張”は悪いモノではない!

 先ほど「緊張する」ことを受け入れてみましょうとお伝えしました。もう少し深堀りしていきますね。「緊張」ってあまり良い言葉として使われていませんよね。どちらかというと「行動に対して足を引っぱる感情」として使われます。とはいえ、悪いことばかりでしょうか。次の問いかけをご自身にしてみてください。

『あなたが今までに、緊張するおかげで得られたものは何ですか?』

 少し変わった問いかけかもしれません。例えば私の場合、こんな答えが出ました。

・話しすぎなかったから、逆に好感を持たれた
・余計なことを言わなくて済んだ
・発表の場で、緊張すると思ったから準備だけはしっかりできた
・緊張している人同士で友達ができた。

 ここで言いたいのは、一見ネガティブなものでも、何かしらのメリットがあるのだということ。緊張は、手放そうと思ってもなかなか難しい要因です。それなら、いっそのことそのまま受け入れて、メリットとして使っていけばいいのです。

 こう考えることで、少し肩の力が抜けませんか? 『手放すことに頑張らない』一つの考え方として、取り入れてみてください!


雑談や世間話が特に苦手なら“聞き側”に回ってみて!

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