セルフ・コンパッションで自己肯定感を高める
いま読まれているあなたも、「自己肯定感を高めるには」ということをしばしば考えたり、そのような内容の話に触れたりすることがあるかもしれません。多くは、何かが「できた、達成した」という自尊心を高めることを指していることでしょう。セルフ・コンパッションは、自分を認めて優しくして自己肯定感を高める手法なのです。さらに、セルフ・コンパッションを育むトレーニングが、「コンパッション・スキル・トレーニング」であり、そのようなアイデアに基づいた心理療法に、「コンパッション・フォーカスト・セラピー」というものがあります。
なお、セルフ・コンパッション・スキルトレーニングができるワークブックとして、クリスティン・ネフらによる『マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック 自分を受け入れ、しなやかに生きるためのガイド』(星和書店、2019)があります。さらに詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
まずは、セルフ・コンパッションの必要性を認めてあげよう
“セルフ・コンパッション”エクササイズのやり方
今回は、セルフ・コンパッションを実証的に研究した先駆者・クリスティン・ネフによる、「セルフ・コンパッションと身体」と題されたワークを、数あるセルフ・コンパッションのエクササイズの1つとして取り上げます。自分の身体の不完全さを思いやったうえで、「生活の満足感や自分の健康は自ら高める必要がある」ということを認めるためのエクササイズです。
(1)ペン・紙を用意し、自分の身体について、優しく、かつ正直に評価する。
※気に入っている特徴を書き出し、満足している側面をしっかり評価する。
(2)あまり気に入っていない特徴を書き出し、不完全な人間であるがゆえの困難を抱えている自分を思いやる。
※欠点を軽視もせず、大げさに騒ぎ立てもしないこと!
(3)自分の不完全さについて考えている自分(自分の身体への不満足と向き合っている自分)を思いやる。
(4)自分の身体について、他の人がどう思うかは忘れて、健康や幸せのために変えたら気分がよくなりそうだと自分が思うことを書き出してみる。
配信: LASISA