愛知県蟹江町は、ユネスコ無形文化遺産に登録された「須成祭」を8月3日(土)・4日(日)に開催する。蟹江川を前にした蟹江町観光交流センター祭人(さいと)の屋上を貸し切り「宵祭(よいまつり)」を観覧するイベントも企画されており、参加者を募集中だ。
二つの氏神の祭礼
蟹江町北部の須成地区に伝わる「須成祭」は、地区の氏神である冨吉建速神社(とみよしたけはやじんじゃ)と八剱社(はちけんしゃ)両社の祭礼として行われている。8月第1土曜日に「宵祭」、翌日曜日に「朝祭(あさまつり)」が行われる。「宵祭」では提灯で飾られた巻藁船(まきわらぶね)が蟹江川に浮かび美しい姿を見せ、「朝祭」では人形を載せた車楽船へと装いを変える。
夏の祭礼や変遷を理解するうえで重要な祭
「須成祭」は、天王信仰に由来する祭りとして注目され、車楽船の出る優雅な祭りと、ヨシへの古い信仰を伝える神葭流しの二つの要素を伝えるとともに、種々の行事が長期間行われ、日本の夏の祭礼やその変遷を理解するうえで重要であるとされている。平成24年3月国指定重要無形民俗文化財に指定され、平成28年に「山・鉾・屋台行事」を構成する33の祭りのひとつとして、ユネスコ無形文化遺産に登録された。
配信: STRAIGHT PRESS