貴重な長期休暇をムダにしないために
子どもにとっての夏休みは、心身ともに成長するための大切な期間です。時間がたくさんある夏休みには、普段なかなかできないことに取り組ませるとよいでしょう。
「夏休みの間に何かをやり遂げた」という経験は、新学期に入ったときに子どもの大きな自信となります。長期休暇という貴重なチャンスを逃さないようにしましょう。
子どもと一緒に計画を立てる
夏休みがあとどのくらい残っているのかを意識して、子どもと一緒に計画を立てることが有意義な夏休みを過ごすコツです。夏休みが長いとはいえ、何となくダラダラ過ごしてしまうとあっという間に終わってしまいます。
学校から出されている夏休みの宿題が計画的に終わるように、ドリルなどは1日何ページ進めるかを子ども自身に決めさせましょう。無理なスケジュールは計画倒れするため「現実的な計画を立てること」が大切です。
登校時間が決まっていない夏休みは、毎朝の習慣をつくるのもよいでしょう。「毎日ラジオ体操を休まないこと」や「毎朝7時には起きるようにすること」などを決めておけば、規則正しい毎日につながります。
暑い夏こそ読書の習慣をつけよう
うだるような暑さが続く夏休みには、涼しい屋内で読書をして過ごすのがおすすめです。外で遊ぶことはよいことですが、真夏に長時間直射日光に当たっていると熱中症になりかねません。
涼しく静かな場所で集中して読書することで、子どもは知識や想像力を高められます。読書感想文が課題として出されている場合は、夏休みの宿題をひとつ終わらせることもできて一石二鳥です。
小学生ママが夏休みに抱える悩み
小学生の子どもが夏休みを迎えたとき、必ずぶつかることになるのが「夏休みの課題」です。長期休暇に合わせてたくさんの宿題が出され、なかには発想力が問われる自由研究などもあります。
計画的に進められずに結局夏休みの最終日に泣きながら課題に取り組むことになれば、子どもはもちろん、見守るママもストレスがたまってしまうでしょう。
子どもが夏休みの宿題・自由研究につまずいたとき、ママはどんなサポートをすればよいのでしょうか?
子どもが宿題をしない
子どもがなかなか宿題に取りかからないようであれば、まずはやる気を引き出すことが先決です。宿題という大きな仕事に取り組む前に、勉強机や筆箱の中を整理させたり子ども部屋を掃除させたりして、小さな仕事を終わらせるように促しましょう。
簡単なルーティンワークから終わらせることで、達成感を得られます。気の進まなかった大きな仕事に取りかかるやる気がわいてくるのは、大人も子どもも同じです。さらに部屋がきれいになれば、すっきりとした気持ちで勉強を始められます。
夏休み用のカレンダーを用意して、宿題をどれくらいのペースで進めるか計画を立てさせるのもよいでしょう。やるべきことの期限が明確になれば「早く取り組まなければ」という気持ちも生まれてきます。
自由研究のテーマを決めていない
自由研究は、どんなテーマにするか決めるまでに時間がかかります。子ども1人ではなかなか考えがまとまらないことが多いでしょう。きっかけづくりまではママ・パパが手伝ってあげるとスムーズです。
どんなことに興味があるのか・くわしく調べたいことはあるかについて、会話の中から見つけ出します。キーワードだけを箇条書きにしてもOKです。
インターネットで検索すれば、実験方法や結果の予想まではある程度調べられます。方向性のヒントを与え「自分で考え結果を出した」という成功体験を与えることが大切です。
ほかの予定が詰まっていて時間をかけられない場合は、夏休みにあちこちで開催される「1日工作体験」や「自然体験教室」に参加する方法もあります。作った作品だけ提出するのではなく、工程を記録させると学びにもつながるでしょう。
楽しむ時間もバランスよく
夏休みは宿題や自由研究をどうしても意識してしまいますが、遊びにかける時間も同じくらい大切です。子どもが思いっきり遊ぶ時間もバランスよく確保しましょう。夏休みだからこそできることも、出かけられる場所もたくさんあります。
子どもにとって夏休みは特別な時間であり、どんな過ごし方をしたとしても大切な思い出として心に残るでしょう。
ちょっとした遊びも貴重な経験になる
夏休みには、アミューズメントパークに行ったり国内・海外旅行に連れだしたりと「特別なことをしなければならない」と思い込んでしまいがちです。時間やお金を無理にかけなくても、子どもにとっての素敵な経験をさせてあげることはできます。
子どもたちは大人が思っているよりずっと感性が豊かであり、ちょっとしたできごとでも感動してくれるものです。
カブトムシやクワガタムシを飼ったり、手芸セットを買ってひとつの作品をつくりあげたりとほんの些細な経験でも心に残る思い出になります。
友だちとの大切な思い出づくり
普段学校で会っている友だちと夏休み中に会って遊ぶのは、それだけでも特別感があります。1日中一緒にいると、学校ではわからなかった一面が見えてくるかもしれません。夏休みをきっかけにして、一気に仲が深まる可能性もあります。
子どもには家族だけでなく、友だち同士でも夏休みの思い出をつくってもらうようにしましょう。家族ぐるみのつきあいがあれば、一緒にBBQや海水浴に行くのもおすすめです。
子どもが高学年になってくれば、近所の夏祭りもよいでしょう。お金の勉強も兼ねてお小遣いを持たせて送り出せば、子ども同士で買い物や屋台のゲームで盛り上がります。
親が仕事でも安心してお留守番できるように
子どもが夏休みに入っても、親が仕事だという家庭は少なくありません。学校給食がない間、子どもの食事をどのように準備するか考えるは親にとっては大ごとです。
長時間大人の目が届かない状態で子どもを放置することにも、不安があります。親が仕事でも安心して子どもにお留守番してもらうため、事前に解決方法を考えておきましょう。
昼ごはん問題はどうする?
子どもが学校に行かない夏休みは、お昼ごはんが必要になります。子どもを学童保育に預ける場合も、お弁当を持参する場合が多いでしょう。
親が休みの間に作り置きしておくのもよいですが、夏休みのお手伝いとして子どもと一緒に準備するのもひとつの経験です。自分で作った食事は、食べるのも楽しみになります。
「毎日作るのは大変だな…」と感じたら、上手に冷凍食品を取り入れましょう。子どもには電子レンジの使い方を教えておき、自分で温めてもらうようにすればOKです。
火を使う必要がないため、子どもでもチャレンジしやすいでしょう。ただし、レンジにかけてはいけない外袋や食材などはなるべく取り除き、子どもにも伝えておくのがポイントです。
学童などのお弁当の場合でも、冷凍食品のおかずを朝入れておけばお昼ごろに自然解凍します。
学童以外にも頼れる場所を探しておく
学童保育は利用を希望する家庭が多く「気づいたら定員に達していた…」というケースも少なくありません。夏休みの間、子どもを預かってもらえる協力者を早めに見つけておきましょう。
近所に祖父母や親戚が住んでいる場合は、仕事中預かってもらえるようにお願いしてはいかがでしょうか?
ただし、あまりに長時間子どもを預けることは、相手の家庭にとって大きな負担となるため避けたいところです。親戚づきあいがギクシャクするきっかけにもなりかねません。
日中、子どもが通えるような習い事に通わせるのも手です。子どもにとっては、一定期間集中的にひとつのことを学べる機会になります。監督してくれる大人がいるため、親も安心です。
子どもの冒険のベストタイミング
夏休みは子どもにとって、ワクワクする冒険を始める絶好のチャンスです。普段なら学校があって出かけられない遠い場所にも出かけられます。
今までとはまったく違う世界に子ども1人で飛び込むことは、子どもを大きく成長させてくれるでしょう。自然に親しむサマーキャンプと、海外で経験を積める短期留学は夏休みに最適です。
非日常体験ができるサマーキャンプ
夏休みシーズンには、山や海での「サマーキャンプ」が盛んに開催されます。家族みんなで参加するものもあれば、子どもだけで参加できるイベントも豊富です。
山登りやシュノーケリング、天体観測など、夏休みにぴったりの体験がたくさん用意されています。プランも期間も様々なため、子どもの興味に合うものを選んであげるとよいでしょう。
子どもだけでは危険に思える野外活動も、大人のスタッフが常に見守っています。子ども自身が中心となって過ごす野外活動は、責任感や協調性、リーダーシップを育むきっかけにもなるでしょう。
大きな自信につながる短期留学
海外への短期留学は、子どもにとって最大級の冒険といえるかもしれません。価値観やその後の人生を大きく左右するほどのビッグイベントになるでしょう。
子どもは、興味のあるものに対して、知識をどんどん吸収します。英語や海外の文化に興味が出てきた子どもにおすすめです。言語も文化も違う国での生活は、子どもに自立心と自信を芽生えさせるでしょう。
「ホームステイ」という形であれば、子どもを受け入れてくれる体制が整っているため安心です。食事を含め、日常生活のサポートをしてくれます。
短期留学は短くて「10日間前後」長ければ「数週間」を異国で過ごします。夏休みのようにまとまった休みがある時期だからこそ実行できるプランです。
まとめ
夏休みを有意義に過ごすことは、子どもの成長につながります。計画的に課題を終わらせ、夏休みにしかできない遊びをさせてあげましょう。
ひと夏に何かをやり切ったことや新しい挑戦をしたことは、子どもにとって一生忘れられないキラキラした思い出になるはずです。