楽しく知育できるツール

ボードゲームは、アメリカやフランス、ドイツなどで人気の高いゲームです。囲碁など、日本を中心に流行しているボードゲームもあります。囲碁やチェスは大人も楽しめるボードゲームですが、子ども向けの遊びとしても近年注目されています。
家族で楽しめる味わい深いゲームも多く、一家団らんの場に欠かせません。「遊びながら学べるツール」としても活躍するでしょう。
家族とのあたたかい時間になる
ボードゲームは、2人以上用のものが多くあります。両親やきょうだいなど、家族で楽しむには最適なツールです。子どもが小さいうちはルールがすぐに理解できる単純なものを選び、大きくなってからは大人も本気で楽しめる複雑なゲームを選ぶのもよいでしょう。
ルールが単純に見えても奥の深いゲームもあり、年齢を問わず楽しめるのがボードゲームの魅力です。「子どもの遊び」と考えていても、大人の方が夢中になってしまうこともあるでしょう。
ルールを学び社会性が身につく
ボードゲームのルールは、ゲームの参加者全員が共有します。1人でもルールを破ると、ゲームが成立しません。楽しく遊ぶにはどうすればよいか、子ども自身が学んでいくでしょう。
簡単にリセットできないリアルな遊びは、子どもの心を育てるのにぴったりです。小さい子どもでも「ゲームのルールを守る」という約束を守れれば、基本的なしつけにもつながります。
複数の人間が参加するゲームでは、協調性が身につくのもメリットです。自分の感情で一喜一憂していては、場の雰囲気が悪くなってしまうことがあります。
相手がいないと成り立たない多人数用ボードゲームでは、一緒に遊ぶ人への配慮も学べるでしょう。
幼児のボードゲームデビューに

3歳ごろの幼児には、興味を引くかわいいキャラクターのボードゲームがおすすめです。うさぎやかえるなど、子どもが感情移入しやすいモチーフを選ぶと楽しく遊べます。
間違ってゲームの駒を口に入れてしまわないように、子どもの理解度や対象年齢を把握してデビューを決めましょう。
かわいいうさぎの人気陣取りゲーム「うさぎのニーノ」
巣穴の中にたくさんのうさぎがいます。サイコロをふって巣穴からうさぎを出し、手元にたくさん持っていた人が勝ちのゲームです。
巣穴の外には青・赤・黄・緑・紫の穴が五つあり、サイコロの色と連動しています。サイコロで出た色の穴に、巣穴の中のうさぎを移動させていきましょう。
色の付いた穴の中にうさぎがいる場合、うさぎを外に出してあげられます。サイコロが色で分かれていることから、数字がわからない子どもでも楽しめるでしょう。サイコロには1カ所うさぎのマークがあり、出た場合は直接外に出してOKです。
初めての将棋にぴったり「ぴょんぴょんしょうぎ」
将棋やチェスといったゲームは、大人でも楽しめる知性的な一面を持っています。「本格的な将棋はルールが難しいから」と子どもが小さいうちは敬遠しがちですが、簡略化したルールのゲームなら子どもでも楽しめるでしょう。
緑と赤のかえるが戦う「ぴょんぴょんしょうぎ」のルールは、3個だけです。かえるは前に1マスだけ進めます。前にかえるがいれば、敵でも味方でもその先にジャンプ可能です。全部のかえるが相手の陣地に入ったら勝ちになります。
駒が2種類で覚えやすく、将棋の基本を学べます。入門にぴったりのゲームです。・楽天:
ペンギンを落とさないで「ドントブレイクアイス」
ペンギンのフィリップは「氷の家を作りたい」と考えています。そのお手伝いをしてあげましょう。フィリップは氷のブロックの上に乗っています。氷をスティックで1個ずつ落とし、家の材料になるブロックを集めていきましょう。
勢いよくたたいたり、落とすブロックを間違えたりするとフィリップが真っ逆さまに落ちてしまいます。どこを落とせばよいのか、考えるのも楽しい時間です。
2人で交互にブロックを落とし「ペンギンさんを落としたら負け」とルールを決めると、スリルが味わえるでしょう。
4、5歳以上の子どもにおすすめ

4歳を過ぎると、多少複雑なルールのゲームもできるようになります。カードゲームやすごろくなど、大人数でできるゲームも取り入れてみましょう。
内容によっては、大人でも楽しめるものが増えてきます。家族や友だち同士で遊べるゲームをチョイスしましょう。
素早く名前をつけてあげよう「ナンジャモンジャ」
不思議な生物「ナンジャモンジャ」は、ロシアで生まれたゲームです。1個のパックには、12種類・60枚のカードが入っています。
最初はすべてのカードを束にして裏向けに置き、参加者が1枚ずつめくっていきます。出てきたナンジャモンジャに、カードをめくった人が名前をつけましょう。
1回名前がついたナンジャモンジャのカードが出てきたときは、1番先に名前を呼んだ人が勝ちです。めくられたカードの束を全部もらえます。
最後にたくさんのカードを持っていた人が勝利者です。6人まで遊べて、子どもから大人まで楽しめるでしょう。
50種類ものゲームで飽きない「ドラえもん みんなであそぼうよ ロイヤル50」
「うちの子は1個のゲームだとすぐに飽きてしまう…」と悩むママにもおすすめなのが、50種類の遊びができる「ドラえもん」のゲームです。
50種類あれば、毎日違う遊びが楽しめます。すごろくやリバーシなどのボードゲームのほか、家族や友だちと楽しめるジャラポンなど盛りだくさんです。
ジャラポンは麻雀のルールを簡単にしたもので、子どもでも気軽に遊べます。ジャラポンのパイを積んでいくナインツリーやドラえもんツリーなど、1種類のおもちゃで様々な楽しみ方を教えてくれるゲームです。
・Amazon:ドラえもん みんなであそぼうよ ロイヤル50
小学生以上の子どもにおすすめ

小学生以上の子どもには、遊びの要素だけでなく能力アップ系のゲームもおすすめです。図形の形や状況把握能力など、ゲームによって鍛えられる能力は変わってくるでしょう。
短時間でシンプルに遊べる「ブロックス」
テトリスのようなブロックをボードに置いていくだけの、フランス発祥のシンプルなゲームです。
ルールは「ボードの4隅に最初のブロックを置く」「自分が置いたブロックと角がくっつくように次のブロックを置く」だけのため、比較的低年齢でも遊べます。
4色のカラーがあり、自分の色を決めたら順番にどんどんブロックを置いていきましょう。最終的に、たくさんの場所へブロックを置けた人の勝ちです。
テトリスのように様々な形のブロックがあり、考えながら置いていかないと置ける場所がなくなってしまいます。
作戦を立てておばけ退治「お化け屋敷の宝石ハンター」
おばけ屋敷から、宝石を運び出す探検型ゲームです。最大4人まで参加可能で、すごろくを進めながら全員で協力してゴールをめざします。
プレイヤー同士で作戦を練りながら、A~Lの名前の付いた12個の部屋のうち8部屋にある宝石を運び出せば勝ちです。
ゲームが進むにつれておばけが増えたりパワーアップしたりしますが、プレイヤーが協力することで倒せる仕組みです。
大人でも楽しめる上級ルールもありますが、ママやパパがおばけを置く難しい部分だけ代わりにやってあげるなど、子どもたちができるところまでをこなせるように助けてあげてもよいでしょう。
何度かやっているうちに、いつの間にかルールを覚えているかもしれません。
遊びながら勉強できるボードゲーム

地理や算数など「勉強にもなるゲームを選びたい」と考えるなら、図形や地図を使ったゲームがぴったりです。遊びのなかで、自然と国の名前や図形の種類を覚えられます。
大人もハマる理系カルタ「トポロメモリー」
数学のひとつである「トポロジー」というルールに沿って、同じ分類になるカードを見つけていくゲームです。カードの図柄を見ながら行う「難しい神経衰弱」をイメージしましょう。
たとえばドーナツ型とコーヒーカップの絵柄は、トポロジー的には「仲間」です。ドーナツ柄には真ん中に穴があり、コーヒーカップも持ち手部分に穴があります。形に共通性があるかを見極めるゲームです。
裏向けにしたカードの束から1枚ずつめくり、同じ仲間のカードがあれば早いもの勝ちで押さえます。どのカードが仲間になるのか、図形とトポロジーの考え方を直感的に判断しましょう。
地理の学習に最適なすごろく「世界一周ゲーム」
元々1930年に発売された歴史の長いゲームですが、2018年にドイツでリメイクされ新しくなっています。日本で遊べるものは日本語版のため、言葉の心配はありません。
世界地図上にある目的地の都市を効率よく周るゲームです。1人9枚ずつ、都市の名前が付いたカードが配られます。1枚をスタート地点に決めたら、残りの8枚に載っている都市をすごろくを進めるように巡りましょう。
最終目標は、同じ場所に戻ることです。旅行気分でボードゲームを楽しみましょう。遊びながら地理を勉強でき、世界の国に興味がわいてきます。世界の国を覚えたいときにも役立つでしょう。
まとめ
ボードゲームは今も昔も変わらず、子どもが楽しめるおもちゃです。コントローラーで操作するゲームとは異なり、直接自分の手で動かすリアリティも新鮮に感じます。
家族で楽しめるボードゲームは、勉強にもつながるツールです。ルールを守ることや図形を覚えることなど、ゲームを通して様々なことが学べるでしょう。