3人家族の食費の平均は?

公式な統計を用いて、3人家族における食費の平均を紹介します。子どもが小さければさらに金額が下がることも確認しましょう。
平均は毎月7万円程度
総務省が2020年3月に公表した家計調査報告によると、2人以上の世帯における食費の平均は、2020年1月分で平均7万6011円です。
この調査での平均世帯人員は2.96であるため、7万6011円という金額がほぼそのまま、3人家族における食費の月間平均にあてはめられることが分かります。
住宅費などを除いた実質的な消費支出の平均は24万5248円です。このことから、食費が支出全体に占める割合は約31%と計算できます。
なお、その他の主な項目を平均額の大きい順に紹介すると、交通・通信が3万8918円、教育娯楽が2万8174円、水道・光熱が2万5688円、医療が1万3880円と算出されています。
家計調査報告(二人以上の世帯)-2020年(令和2年)1月分-
子どもがまだ小さい家庭では5・6万円程度
一般的な3人家族の構成は夫婦と子ども1人ですが、子どもがまだ小さい家庭は、前述した平均額より食費を抑えられるでしょう。
食費の月間平均額7万6011円を平均世帯人員2.96で割ると、1人あたりの食費は約2万5680円です。この数字を大人1人の食費と考えます。
食費を大人の半額程度で済ませられる子どもがいる場合、子どもの食費は約1万2840円と計算できるため、家庭における食費は約6万4200円まで抑えられます。
子どもがまだ小さい家庭の食費が平均の2/3程度だとすれば、総額は5万674円と算出できるため、5万円程度まで抑えられることになります。
3人家族の食費の理想はいくら?

理想の食費は家庭の事情により様々です。実際の収入に対し、食費がどのくらいの割合を占めているのか考える必要があるでしょう。
貯蓄したい金額や他の出費に合わせて
小さい子どもがいる家庭の平均食費は5万円程度まで下がることを紹介しましたが、工夫次第ではさらに抑えることが可能です。食費を下げられれば、減らした分を他の消費にまわせます。
例えば、食費を1日あたり1000円程度で済ませられれば、毎月の食費は約3万円まで下げられます。月2万円をめざすなら、1日あたりの食費は600~700円です。
ただし、子どもが中学生以上になると、大人と同程度の食事をとるようになります。教育費など他の出費も増えるため、全体の消費バランスをしっかりと計算することが大事です。
毎月貯蓄したい金額があるなら、収入からその金額を差し引いた上で、他の出費と合わせて無理のない食費を計算してみましょう。
毎日の食費を節約する方法

今以上に食費を抑えられれば、貯蓄額や他の消費を増やすことが可能です。少しでも食費を節約できるコツを紹介します。
食費の金額を決める
スーパーなどに出かけると、必要のない食材まで買ってしまう人も多いでしょう。食費の節約でもっとも効果的な方法は、食費に使う上限額を設定することです。
例えば、1カ月の食費を4万円に設定すると、1週間で使える食費が約1万円、1日あたりでは約1400円と計算できます。
この金額を頭に入れ、予算内で収まるように食材などを購入すれば、ルールが明確になるため買い過ぎを防げるでしょう。
食費を抑えられた週末に、予算を超えない程度のちょっとした贅沢ができることも、上限を設定するメリットです。上限さえ守っておけば、ストイックな食生活になり過ぎることも回避できます。
外食を減らす
共働き世帯では、夕食を外で済ませる日が多くなりがちです。しかし、3人家族で外食に出かける機会が増えると、それだけ食費もかかることになります。
週に数回外食に出かけているなら週1回程度に減らすなど、できるだけ外食する回数を減らせば、食費も大きく抑えられるでしょう。
毎日のランチを外食で済ませている場合は、そのうち数回でもお弁当にすることで、食費の削減につながります。
献立を考えて食事を作るのが苦手な人には、決められた献立に合わせて必要な食材を届けてくれるミールキットの利用もおすすめです。外食に比べれば、食費を大きく抑えられます。
買い物に行く日・回数を決める
スーパーなどでは毎日のように何らかの特売を実施していることもあり、1日ごとに食材の買い出しに出かけると、余計なものまで購入しがちです。
買い物に行く日や回数を決めてまとめ買いを意識すれば、余計な出費を抑えられるでしょう。まとめ買いをする際は、予算や買うものをあらかじめ決めておくことが重要です。
例えば、1週間分の食材を週の初めにまとめて購入し、途中で足りなくなった分だけを買い足しにいくようにすることで、買い物に出かける回数をかなり少なくできます。
買い物の回数を減らすことは、交通費や時間の節約にもつながります。毎日のように買い物へ行く人は、1日おきにすることから始めてみましょう。
必要なものだけを購入
食費がかさむ大きな原因のひとつに、無駄な買い物をしてしまうことが挙げられます。どれだけ安く売っていたとしても、不要なものは無駄な買い物になるだけです。
必要なものだけを購入するためには、買い物へ出かける前に、料理で使う食材リストを書いておきましょう。リストに従って動けば、店内での目移りもしにくくなります。
毎日の家計簿をつけるのもおすすめです。食費に使った金額を確認できるだけでなく、過去の不要な買い物も判断できます。
節約レシピに役立つ食材

食費の節約に役立つ代表的な食材を紹介します。低コストながら満足度の高い食材を選ぶことがポイントです。
リーズナブルな肉類
日々の料理には欠かせない肉類のなかでも、リーズナブルな鶏むね肉なら食費を大きく節約できます。
鶏むね肉は水分が多いため、高温で焼くとパサパサした食感になりがちです。削ぎ切りにしたり粉をまぶしたりして調理すれば、口当たりもよくなるでしょう。
レシピが豊富にあることも魅力です。定番の唐揚げやチキンナゲット以外に、ソテーやサラダチキンなども作れます。
アレンジのできる大豆食品やもやし
毎日の料理に使える低コスト食材といえば、豆腐ともやしが挙げられます。安いものなら豆腐は30円台、もやしは10円台で購入できる食材です。
豆腐はヘルシーで食べ応えもあるため、食べ盛りの子どもがいる家庭で重宝します。麻婆豆腐・豆腐ハンバーグ・豆腐ステーキなど、喜ばれる料理も豊富です。
もやしも、鍋・ラーメン・炒め物など、いろいろな料理で手軽に使えます。味付けしやすく、好き嫌いがほとんどないことも魅力です。
食べ盛りの中学生も大満足
節約できる料理としてはパスタもおすすめです。麺をフライパンでゆでれば、大鍋に比べ早くお湯が沸き、ガス代の節約につながります。ゆで終わった後もフライパンはそのままパスタの調理に使えるため、洗い物を減らせます。
パスタは調理時間や手間がかからず、忙しい家庭に向いた料理です。低コスト食材をたっぷり入れれば、子どもが食べ盛りの中学生であっても満足してもらえるでしょう。
まとめ
3人家族の食費は平均約7万円、子どもがいる家庭なら5~6万円程度が目安です。理想の食費は家庭により様々ですが、貯蓄したい金額や出費に合わせて決めるとよいでしょう。
外食を減らしたり買い物に行く回数を減らしたりすれば、食費の節約につながります。安い食材を上手に使い、育ち盛りの子どもも満足する料理を作りましょう。