物語の舞台は、古い洋館の3階。廊下の突き当たりには、大きな姿見の鏡が壁に埋め込まれていた。ある日、お団子ヘアの少女・カメリアがその鏡の前に立つと、その向こう側から黒髪の少女がこちらを見つめていた。鏡の中の少女は「私はローズ。ここに住んでいるの」とカメリアに自己紹介し、2人はすぐに仲良くなるのだが…！
SNSにアップされた本作を読んだ読者からは、「そっちかー」「やっぱりこっちか…」と戸惑いの声があがった。「途中で気づいたわ」という人もいれば、「え？…ん？…あーーー！！！」と最後まで読んで驚嘆する人も！「すてき。すてきなんだけど、最後はちょっとゾッとした」「残酷で、それでもちょっとすてきなお話」「時って残酷ね。でも残酷だけど、なければならないものなのね」と読後の感想も興味深いものがそろった。
本作を描いたのは、2017年に読切漫画「ハッピー・モーニング」が「月刊コミックゼノン」(コアミックス)に掲載され、商業デビューを果たした漫画家・三堂マツリ(@mido_mads)さん。「ブラック・テラー」や「ブラッディ・シュガーは夜わらう」(全3巻)も単行本として刊行されている。今注目の作家・三堂マツリさんに話を聞いてみた。
――“鏡”というアイテムによってつながるあちら側とこちら側の世界。本作を描いた際にこだわった点について教えてください。
あちらとこちらで映る色を反転させたことと、少女たちのキャラクターや衣装もそれぞれ白と黒にして反対側の存在をお互いに強調させたことです。
――三堂さんの得意な分野は？
少し陰気で、日常から一歩ズレた奇妙な世界観を描くのが好きです。
――書籍として出版している「ブラック・テラー」や「ブラッディ・シュガーは夜わらう」について端的に教えていただけますか？
ジャンルとしては、ミステリーとファンタジーの中間くらいでしょうか。先に述べた「少し陰気で、日常から一歩ズレた奇妙な世界観」も反映されていると思います。
――今後の新作のご予定は？
今後も不定期ですが、SNSにアップしていく予定です。作品の種類としては、短編の読切作品が中心になるかなと思っています。気長にお待ちいただけたら幸いです。
序章でうまくミスリードし、“日常から一歩ズレた奇妙な世界感”を描いている三堂マツリさん。著書「ブラック・テラー」や「ブラッディ・シュガーは夜わらう」には、読み手を惑わすその世界観が見事に反映されている。これまで三堂さんの作品を読んだことがない人は、この機会に“三堂マツリワールド”をぜひお楽しみあれ！
取材協力：三堂マツリ(@mido_mads)
配信： Walkerplus
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