注目の『ブラックペアン2』『海のはじまり』は何位?データから見る夏ドラマ「期待度」ランキング

注目の『ブラックペアン2』『海のはじまり』は何位?データから見る夏ドラマ「期待度」ランキング

6月28日に『笑うマトリョーシカ』(TBS系)が、7月1日に『海のはじまり』(フジテレビ系)がスタートし、いよいよ夏ドラマ合戦が幕を開けた。例年より早く放送が開始されているのは、7月26日から8月11日までパリオリンピックが開催される関係だろう。

さて、そんな夏ドラマはいったいどの作品が注目され、期待されているのか。2つのデータから推し量ってみたい。ひとつは無料見逃し配信サービス「TVer」のお気に入り登録者数。もうひとつは映画やドラマなどの国内最大級のレビューサービス「Filmarks」のClip!数(ユーザーが観たいドラマとして登録した数)だ。

Tverと「Filmarks」から見える夏ドラマ期待度

TVerは今やドラマ視聴の手段として定着しているサービスであり、放送開始前からお気に入り登録をしているということは、それだけその作品への期待度が高いと考えられる。

しかしTVerには、シリーズものやリメイク作品は(同一局であれば)同一IDで管理されるという注意すべき仕様がある。たとえば『南くんが恋人!?』(テレビ朝日系)は、過去にも何度か映像化された『南くんの恋人』のリメイクであり、テレ朝での過去2度の映像化――高橋由美子&武田真治の1994年版と深田恭子&二宮和也の2004年版もTVer上では同じ番組ページにまとめられる。

『ブラックペアン シーズン2』(TBS系)であれば、2018年のシーズン1も同じ『ブラックペアン』ページでまとめられるといった具合だ。そのため、シーズン2は新作ながらにシーズン1のお気に入り登録者数を引き継いだ形となり、ゼロからスタートする他のオリジナル作品よりも放送開始前は登録者数で差を付けやすくなってしまう。


単純なTVerお気に入り登録者数では、シリーズものやリメイク作品が優位に立ちやすいということで、映画やドラマ好きが多く集まるFilmarksにおけるクリップ数も参照し、独自にランキング化した。TVerお気に入り登録者数とFilmarksのクリップ数でもっとも高かった数字をそれぞれ「100ポイント」とし、他の作品はその相対値でポイントを決定。総合したポイント(200ポイント満点)で順位を決めている。

たとえばお気に入り登録者数でもっとも多かったのが50万人としたら、50万人=100ポイントとし、お気に入り登録者数が25万人であれば50ポイントと計算する。なお、TVerお気に入り登録者数とFilmarksのクリップ数は『笑うマトリョーシカ』放送開始前の6月28日0時時点のものを採用した。

夏ドラマ「期待度」最下位は中島健人主演の『しょせん他人事ですから』

テレビ東京のドラマ8(金曜よる8時)はGP(ゴールデン・プライム)帯ながら他と比べてどうしても存在感が薄く、それゆえか、中島健人主演の『しょせん他人事ですから』(7月19日スタート、テレビ東京系)は「期待度」最下位という結果に。お気に入り登録者数は今期の民放GP帯連ドラ16作品のうち最下位(5.2万人)、クリップ数は14位(337Clip!)だった。同作はマンガの実写化だが、クセのある弁護士が、SNSでの誹謗中傷や芸能人の炎上、デジタルタトゥーといった現代的なネットトラブルの相談に乗っていくというリアルな内容がウリなだけに、リーガルドラマの新風ともなりえそうだが、はたして。

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