膝を曲げる度に音がしたら受診した方がいい?膝トラブルの受診タイミングについて石坂整形外科クリニック 院長 石坂淳先生にお伺いしました!

膝を曲げる度に音がしたら受診した方がいい?膝トラブルの受診タイミングについて石坂整形外科クリニック 院長 石坂淳先生にお伺いしました!

膝が痛い・・・というほどではないけど、変な音がしたり、違和感があったり。

これって何か問題が起きてる?

それとも放っておいても平気??

前回に続き、石坂整形外科クリニック 院長の石坂淳先生にお話を伺いました。

膝を曲げる度に音がするのが気になる

一番多いケースは「パキ」とか「ポキ」と乾いた軽い音がなるケースです。

これは指をならすのと同じメカニズムですが、膝を曲げた時に関節内が陰圧になりその際に気泡がはじける音といわれています。

こういった音で痛みを伴わない場合はあまり気にする必要はありません。

骨の変形が進行するといったこともありません。

もう少し大きな音で「ゴキ」とか「ガク」といった音で痛みを伴うケースでは膝関節のスペーサーである半月板が引っかかっていることが想像されます。

また「グニュグニュ」といった湿った音の場合は関節リウマチなどの関節炎の可能性が、「ゴリゴリ」といった音の場合は軟骨がすり減って骨同士がこすれあっている可能性があります。

そういった場合では原因を特定して治療を開始したほうがいいので、整形外科で相談してください。

なんかしっくりこない・・・膝関節やお皿がずれている気がする

膝関節がずれる感じというときは靭帯損傷を起こしているのかもしれません。

学生時代にケガをして特に治療をせずに様子をみていて長い間何も問題なかった人でも、社会人になり運動をしなくなって徐々に筋力が落ちて靭帯損傷による膝の動揺性が生じるということもあります。

またお皿がずれているという感覚は、お皿の骨(膝蓋骨)の収まる溝が生まれつき浅くて亜脱臼を繰り返す膝蓋骨亜脱臼症候群の可能性が高いです。

これは若い女性に多く、程度がひどいと手術が必要になることもあります。

どちらもあまりスポーツをせず、日常生活でもあまり症状が出ないという場合は経過観察でもいいのですが、症状が強く出る場合などでは治療が必要な場合もありますので一度整形外科で相談した方がいいかもしれません。

曲げ伸ばししにくい

膝関節の変形がすすむと膝関節の動きが悪くなることもありますが、40歳代くらいまでにそこまで変形がすすむことはまれなので別の原因を考えた方がいいかもしれません。

一つの原因として膝関節に水がたまると、膝の重たい感じがして曲げにくくなったりします。

またロッキングと言って半月板が関節に挟まって膝の曲げ伸ばしができなくなることもあります。

曲げ伸ばしに違和感がある場合は、早めの受診をおすすめします。

たまにカクンと力が抜ける

これも靭帯損傷で起こすことがあります。

特に階段の昇り降りで感じることが多いです。

また膝に痛みを抱えているとき、痛みを回避するためにカクンと力が抜けるような動作を無意識にしてしまうこともあります。

頻繁に起こる場合や痛みを伴う場合などは整形外科医にご相談ください。

膝がなんだか腫れてる・・・?

膝に水がたまると、腫れていると感じます。

水がたまる原因としては膝の変形、半月板の損傷、関節炎などがあります。

また30~40代女性で発症することの多い関節リウマチでも膝が腫れることがあります。

腫れることは何らかの異常が膝に起こっていることのサインなので整形外科を受診するようにしてください。

痛みが強くない場合は、軽視しがちな膝の違和感。

「このくらいで病院なんて…」と放っておいてしまう方も多いでしょう。

症状が続く場合、起きる頻度が上がる場合、痛みがだんだん強くなる場合など、違和感が強くなってきたら、なるべく早めに受診しましょう。

[執筆者]

石坂 淳

[プロフィール]

北里大学医学部を卒業後、東京慈恵会医科大学整形外科教室に入局。

大学病院および関連病院での勤務を経て、2007年10月神奈川県海老名市に「石坂整形外科クリニック」を開院。

クリニックでは副院長の岩﨑先生と共に、中高生のスポーツ障害から高齢者の腰痛・膝関節痛、関節リウマチ、骨粗鬆症、捻挫・骨折等の外傷など多岐にわたる患者様を診察している。

X線診断やエコー検査器を用いた最新の診断技術や治療法を選択し、また理学療法士との連携により運動療法も積極的に行い治療効果を高めることに注力し、患者様一人ひとりに合った最適なケアを提供するようにしている。

お子様からご高齢の方まで皆様に”居心地の良い医療”を提供したいと考えている。

地域の皆様に信頼されかつ、お気軽にご相談いただけるようなクリニックでありつづけるべく努力してまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。

石坂整形外科クリニック

https://ishizaka-seikei.jp

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キレイ研究室
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「今よりもっと、これからもずっときれいでいるために。」をコンセプトに、化粧品開発、ヘルスケア、ネイリストなどさまざまなジャンルの専門家が、中立の立場から「キレイ」についてのコラムを発信しています。
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