食育体験ができる場所
親子で食育体験を楽しむためには、さまざまな場所や方法を活用するのがよいでしょう。
ここでは、自治体や企業が主催するイベントやプログラムを活用して食育体験を探す方法を紹介します。
自治体のイベントを活用する
町おこしや地域振興、子育て支援などを目的に、食育イベントを定期的に開催している自治体は多いようです。
各自治体では地域の特性を活かした農業体験、漁業体験などがあるようです。こうしたイベントは、自治体の公式ウェブサイトや広報誌、地域のコミュニティセンターなどで情報を得ることができます。
企業や大学が主催するプログラムを探す
多くの企業がCSR(企業の社会的責任)の一環として、食育体験プログラムを提供しています。また、農業大学や畜産大学などでは学生のアクティブラーニングや地域連携・産学連携活動の一環として、地域の子ども向けのイベントが行われるケースも見られます。
企業や大学が主催するプログラムでは、土日祝日や夏休みなどに期間や日程を限定したプログラムやワークショップなどが催されているようです。
内容としては、工場見学や食材や加工機材などを使った実験教室、料理教室などで参加者募集をしていることがあるようです。
農業体験施設を利用する
各地には、農業体験を提供する施設が多く存在します。こうした施設では、種まきや収穫、野菜の栽培など、さまざまな農業体験が可能です。
観光農園では、いちご狩りやブルーベリー摘み、野菜の収穫体験など、季節ごとにさまざまな農業体験を楽しむことができます。
また、地元の農協や農業体験施設では、親子向けの農業体験プログラムが提供されていることもあるようです。
これらの施設では、年間を通じてさまざまな食育体験を楽しむことができます。
家庭でできる食育体験
家庭でできる食育体験は、子どもたちに食べ物の大切さや楽しさを教えることができる絶好の機会です。
ここでは、生活のなかで家庭で簡単に実践できる食育体験とそのメリットを紹介します。
食事づくりのお手伝い
家庭での食事づくりは、子どもたちにとって最も身近な食育体験です。親子で一緒に料理をすることで、食材に触れ、料理の楽しさを学ぶことができるでしょう。
最初は、野菜を洗う、皮をむく、お米をとぐなどの簡単なお手伝いから始めてみましょう。子どもたちが自分でできる範囲の作業を任せることで達成感が得られ、料理に対する興味が深まります。
野菜の切り方や調味料の使い方など、料理の基本を教えることは、子どもたちにとって貴重な学びの場です。「さ・し・す・せ・そ」の調味料(砂糖・塩・酢・醤油・味噌)を使って簡単な料理を作ることで、調味料の役割を学び、味覚の幅が広がります。
料理には失敗がつきものですが、失敗を通じて工夫する力が育まれます。野菜の切り方を間違えても、「次はどうすれば上手くいくか」を考えることで、自分で解決策を見つける力が身につくかもしれません。
ベランダでのミニ家庭菜園
家庭菜園は、子どもたちが食材の育つ過程を間近で見て、学ぶことができる食育体験です。マンションのベランダなどの小さなスペースでも簡単に始められるので、手軽に実践できます。
ミニトマト、バジル、葉物野菜など、成長が早く、育てやすい野菜を選ぶと良いでしょう。プランターや鉢を使って、少量の土で育てることができるので、場所を選ばずに始められます。
種をまき、水やりをしながら、成長を見守ることで、植物が育つ喜びを感じられます。また自然の仕組みや生き物の成長に対する理解が深まります。
収穫の時期には、自分で育てた野菜を摘み取り、実際に食べることで、食材の大切さを実感します。
毎日の食事を学びの場に
家庭での食育を効果的に進めるためには、日々の生活の中で無理なく取り入れられる工夫が必要です。
地元で採れた食材や、地域の郷土料理を家庭で取り入れることで、食文化や食材に対する理解が深まります。地元の市場で旬の野菜を買って調理することで、地域の食材の魅力を知ることができます。
食べ物を無駄にしないように、食材の保存法や料理の工夫を教えることも食育の一環です。野菜の皮を使ったスープや、余ったご飯でおにぎりを作るなど、食品ロスを減らす工夫を一緒に考えましょう。
食べ物の安全や健康についての知識を子どもと共有することで、健全な食生活を送る基礎が築かれます。例えば、栄養バランスの取れた食事を心がけることや、添加物についての知識を学ぶことが大切です。
季節ごとの行事や子どもの興味・関心に合わせて、特別な料理を作ることで、食べ物と文化の関係を学ぶことができます。
正月のおせち料理や節分の恵方巻、またオリンピックなどをきっかけに子どもが興味を持った国の料理を作ってみるなど、行事や世界の文化を食から理解することも食育の大きな効果です。
配信: ASOPPA!