人は能力を手に入れたときに本質を問われる
――ナン丸はやがて怪奇事件の真相解明に巻き込まれていきますが、彼のことを「強い人」だと感じますか?
細田「思います。間違いなく。人は、こうした“使い方によってはどうにでもなる能力”を手にしたときに、本質が問われるというか、追い込まれたときに本音が出ると思うんです。そうしたなかで、最終回であの選択ができたナン丸はすごく強いと思います。でもそれもきっと、彼がいったんつまずいたから気づけたのだとも思います」
――細田さん自身の“強み”を教えてください。人から言われて嬉しかった強みでも。
細田「僕は自分に“強み”を感じたことはないです。シンプルに、“不器用”というのは、言われて嬉しかった言葉ではありますけど」
自分は不器用。でも器用じゃなくてよかった
――「不器用」と言われて嬉しかった?
細田「はい。自覚しているのですが、僕は器用な人間じゃないんです。事務所のレッスンも、小学校とか小さいころからずっとやってきていて、ずっと“不器用だね”と言われてきました。
自分の性格上、器用だと、いろんなことを“こなして”過ごしていきかねないんです。それは危ないなと。天狗になりやすい危険性があるというか。器用だったら、8割程度でもいろんなことをできちゃって、それを繰り返して、結局は成長しなくなってしまうんじゃないかなと」
――不器用だからこそ、こつこつと成長していけると。
細田「そうですね。だから自分の性格としては、器用じゃなくてよかったと。だから“不器用だよね”と言われて嬉しかったんです。不器用だからこそ、一生懸命やらないとスタートラインにも立てなかったんですが」
配信: 女子SPA!