子育ての反面教師にもぴったり!? “人間関係”の防災ガイドに注目

人間関係のトラブルやストレスを“災害”に例えたガイドブック『職場の人間関係 防災ガイド』が2024年6月に発売。まるで災害対策をするような心構えで、困った上司や同僚への対処方法がギュッと詰まった一冊です。これが実はわが子を困った大人にしないための子育てのヒントとしても役立つかも!?筆者で人気カウンセラーの藤本梨恵子さんに、働くママ・パパならではの活用法を聞きました。


「職場の人間関係 防災ガイド」サンクチュアリ・パブリッシング

お話を聞いたのは

藤本梨恵子(ふじもと・りえこ)さん

相談者数1万人超えのキャリアカウンセラー。「幸せな生き方とは何か?」を考え、心理学を基に2000回を超える講座や講演を実施。主な著作は『なぜか好かれる人がやっている100の習慣』(明日香出版社)『いつもよりラクに生きられる50の習慣』(かんき出版)。

トラブルを未然に防いでコスパ良く!

大切にしたい所にエネルギーを使えるように

著書『職場の人間関係 防災ガイド』は「トラブルを防災に例えて、起こる前にどのように対処すれば良いのかという方法が書かれているのが特徴の一つ」と藤本さん。トラブルやストレスを災害に例えられているので、「それなら自分の身を守らないと」という気分にもさせてくれます。


いつどこで起きるかわからない職場での“人間関係のトラブル災害”の特徴と対処法を「分析」→「防災方法」→「復興プラン」の3つの順番で解説しています

「この手の本は割と表紙からして暗いイメージの本が多いですが、イラストレーターさんにポップなテイストのキャラクターを描いていただいたり、トラブルもキャッチーな災害名に置き換えたりして、お部屋に置いてあっても圧迫感のない仕上がりを目指したんです」と藤本さんは笑顔を見せます。

「トラブルは、起こってしまえば収拾するのにも時間とエネルギーを余計に使ってコスパが悪いですよね。それを未然に防ぐことができれば、そこに使うエネルギーを仕事や子育てなどの中で本当に大切だと思うポイントに使うことができるかなと。職場という環境は気の合う仲間ばかりで構成される所ではないので、人間関係に悩んでいる方のお守りや処方箋のような存在になれる本が書ければ良いなと思っていました」。

「最近は心の繊細な方、優しい方が増えていますよね」と藤本さん。「多方面に気遣いをしがちな方、人の気持ちを感じ取れるからこそ自分のストレスになってしまう方にこそ読んでほしい」と言います。

自分の苦手タイプを知って対策を練ろう

本書では攻撃性の高いタイプから順に「ピリピリ災害」「ムカムカ災害」「イライラ災害」と、ストレスやトラブルの原因になる人たちをカテゴライズ。「人間関係 防災マトリクス」の表ではさらに視覚的に見やすく分類されています。


「人間関係 防災マトリクス」を使って自分の苦手なタイプを知ろう

「ストレスなどの被害が大きくて、対策をする緊急度の高い攻撃性の高いタイプから先に掲載しているのですが、ご自身にとって苦手なタイプというのはそれぞれあるはずなんです。実は攻撃性の高い人には強いけど、依存型の人が苦手なんだなとか、こだわりが強かったり、執着型の人が苦手なんだな、というように、まずは自分の苦手タイプを知っていただいて、よりストレスを感じるカテゴリーを優先して対策をしていただくと良いかなと思います」。

関連記事: