子育ての反面教師にもぴったり!? “人間関係”の防災ガイドに注目

ストレスやトラブルに対処するメンタルトレーニング法も!

笑顔で子どもと向き合うための切り替え方法

本書では日常的なストレス軽減やトラブル回避のためのメンタルトレーニング法も、コラムで掲載されています。例えば仕事でイライラした日に帰宅後に子どもたちと笑顔で向かい合うなら、「ストレスを溜めない心の防災方法として掲載した『折れない心を作るリフレーミング』がおすすめです」と藤本さん。

これは嫌なことが起こっても、その出来事に対する意味づけを自分の中でポジティブなものに変えていく手法です。「これは心理学でも良く使われるもので、欧米人に比べると日本人は苦手な人が多いんです」と藤本さんは言います。

「日本人は諸々農耕民族なので、お米に虫がついたとか、雑草が生えたとか、そういうものを取り除いていかないと食料が減ってしまいますよね。だから細かいことに気が付けるんです。一方で狩猟民族だった欧米人は、狩りの成果が悪くても『明日こそは大きいのを獲るぞ!』って切り替えたほうが生き残っていけたので、ポジティブな所に目をつけるのが、歴史的にも得意なんですよね」。

だからこそ農耕民族にルーツを持つ日本人はリフレーミングのトレーニングが必要だと藤本さんは話します。

「やっぱり子育てでも欠点に目が行きやすい。今日は公園に行こうと思っていたのに雨が降っちゃった!ではなくて、じゃあ読めていなかった絵本を一緒に読めるね、なんて気持ちを切り替えて楽しむようにパパママが練習すると、きっと子どもたちもそういう考え方ができるようになると思うんですよね」。

また、モヤモヤしてどうしても考え込んでしまうようなストレスやトラブルなら、同じページに掲載されている「ジャーナリング」もおすすめなのだそう。

「嫌だと感じたことをノートにでも、チラシの裏にでも書き出していく方法なんですけど、もうナニサマ!?なんて表現でも、誰に見せるわけではないので、自由に書いてスッキリしていただくと良いと思います」。


嫌な気持ちにサヨナラするための「心の防災方法」もぜひ参考にして

苦手なママ友や先生と上手に付き合うヒントも

「事例は職場寄りになっていますが、きつい言い方をする方とか、悪口を言う方なんていうのは日常生活でも良く出会いますよね。そういう方には、該当する災害のページをそのまま参考にしていただけると思います」と藤本さん。


職場だけでなく、日常生活でも役立つヒントがたくさん

またコラムで紹介されている「嫌な相手をかわす極意」や「相手に好かれる防災方法」なども苦手なママ友・パパ友や、タイプの合わない担任の先生への対処法など、日常生活で大いに役立ちそう。

毎日の職場トラブルや人間関係のストレスに加えて、わが子を困った大人にしないための対処法まで参考になる『職場の人間関係 防災ガイド』。カバーもポップなデザインなので、すぐに手に取れるリビングに常備しておくのも良いかもしれませんね。

書籍情報

[タイトル]職場の人間関係 防災ガイド
[出版]サンクチュアリ・パブリッシング
発売日:2024年6月7日
定価:1650円

取材・文/山田朋子
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