Snow Man・目黒蓮が主演を務める月9ドラマ「海のはじまり」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)。7月15日放送の第3話では、予告でも話題になっていた夏(目黒)の恋人・弥生(有村架純)のシーンにさまざまな反響が集まった。(以下、ネタバレを含みます)
■2022年のドラマ「silent」チームが再集結して描く親子の物語
同ドラマは、目黒が出演し、社会現象とも呼ばれた2022年10月期のドラマ「silent」(フジテレビ系)の脚本・生方美久氏、風間太樹監督、村瀬健プロデューサーが集結して制作。“親子の愛”をテーマに、今の時代だからこそ伝えたい人と人との間に生まれる愛と、家族の物語を描く完全オリジナル作品だ。
印刷会社に勤務し、大学のときに別れた恋人の死をきっかけに自分の娘の存在を知る主人公・月岡夏を目黒、夏と付き合って3年になる化粧品メーカー勤務の百瀬弥生を有村架純、夏の娘・海を泉谷星奈、夏の大学時代の恋人で病のために亡くなった南雲水季を古川琴音、水季が働いていた図書館の同僚・津野晴明を池松壮亮、水季の母・朱音を大竹しのぶが演じる。
■朱音が弥生にキツい言葉を言い放つ
第3話の予告映像で話題になっていたのは、弥生に向けた朱音の言葉だ。オンエアで明らかになったその発言シーンは、夏と海と3人で休日を過ごし、海を朱音の元に送り届けたときのこと。
朱音の「大丈夫でした?」という問いかけに、弥生は笑顔で「はい、楽しかったです」と返した。そこで朱音は、予告にもあったように「子ども産んだことないでしょ」と言い放った。
海を送り出した後に夫の翔平(利重剛)に「あの子、あたしお母さんやれますって顔してた」と弥生について語っていた朱音。何もなければ“お母さん”を続けられるはずだった娘の水季への思い、また朱音自身が不妊治療していたこともあって子どもを産むのも育てるのも大変なのだという思いがあふれだしてしまったのだ。
ただ、弥生について、朱音はおろか、夏すらも知らないことを、われわれ視聴者は知っている。前回描かれた、弥生が過去に中絶した経験があることだ。苦しかったはずの過去の決断と、いま大好きな人に娘がいることを知って“お母さん”になれないかという素直な覚悟。それをバッサリと切り捨ててしまうような朱音の言葉は、視聴者として物語を俯瞰(ふかん)で捉えているからこそのシンパシーで、余計につらいものとなった。
■「外野」という表現の幸せと切なさも…弥生の行く末は?
SNSには「弥生に感情移入してつらい」というのと、「弥生さんのつらさ分かるけど母親になろうとするのは早いかも」という意見、また「朱音さんの気持ちも分かる」との投稿も。さまざまな立場からシンパシーを感じられる物語だ。
だが、弥生のつらい状況は他にもあった。海の希望で出かけた先は水季が勤めていた図書館だった。そこに向かう途中、3人で手をつないで歩いているとき、その姿を「“外野”から」写真撮影してほしいと口にした弥生。しかし、図書館で仲良く寄り添う夏と海に近づくのをためらったとき、津野から「疎外感すごいですよね。自分は“外野”なんだって自覚しますよね」と言われた。
そのときはほほ笑んで「確かに、“外野”ですね」と返していたのだが、後日、夏の自宅で過ごしているときにも親子として向き合い始めた夏と海に取り残されたようにポツンといる弥生の描写があった。
次回、7月22日(月)放送の第4話予告によれば、弥生は夏に過去を打ち明けるようだ。弥生が外野になってしまう寂しさではなく、朱音を含む外野から幸せに見える関係を夏や海と築いていくことができるのか。予告では、洋服のままシャワーを顔に当てて泣き崩れている弥生の姿もあり、「心が痛い」「予告もつらすぎて」「幸せになって」と注目が高まっている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
配信: WEBザテレビジョン
関連記事: