阿部サダヲが、今田美桜が主演を務める2025年度前期の連続テレビ小説「あんぱん」(NHK総合ほか)に出演することが発表された。
■「アンパンマン」を生み出したやなせたかしと小松暢夫婦がモデルの物語
連続テレビ小説第112作目となる同作は、「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかしと小松暢夫妻をモデルにしたオリジナル作品。戦前、戦中、戦後と激動の時代を生きたやなせと、やなせと共に生き、彼をけん引し続けた“ハチキンおのぶ”こと暢が、あらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどり着くまでの人生を描く。夫・柳井嵩役を北村匠海が務め、脚本は連続テレビ小説「花子とアン」、大河ドラマ「西郷どん」の中園ミホ氏が担当する。
■阿部サダヲ「とても魅力的な役!ワクワクしています!」
阿部が演じるのは“風来坊のパン職人”である屋村草吉(やむらそうきち)。どこからともなくふらりと高知にやって来た謎の男で、お金にうるさく口は悪いがパン作りの腕は確かであり、ヒロイン・朝田のぶ(今田美桜)と柳井嵩(北村匠海)の人生に大きな影響を与えていくという役どころだ。
「かりん」「こころ」以来の連続テレビ小説出演となる阿部は、「“風来坊のパン職人”という、とても魅力的な役!ワクワクしています!どこから来て、どこへ行くのか 目的は何なのか?などなど、今のところ謎がたくさんあって、台本をいただくのが楽しみです!」と期待と意気込みを語り、出演決定を喜んだ。
また制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサーは、「日本の朝には、阿部サダヲさんが必要です。朝ドラに阿部サダヲさんが出てくると想像するだけで、なんだか元気が湧いてくる気がしませんか?そんな思いから、オファーさせていただきました」と起用理由を語った。
■番組ロゴも決定
また、番組ロゴも決定。デザインを手掛けたNHK映像デザイン部の伊達美貴子氏は「『あんぱん』の台本を読み、勢いがあり真っすぐでおちゃめなキャラクターの主人公・朝田のぶを文字であらわすとどうなるのかと思った時、やなせたかしさんの手書きの文字がまず頭に浮かびました」と制作過程を語り、「やなせさんの文字の特徴と彼の描く世界観を生かしながら、『あんぱん』で描いていくヒロイン・のぶの勢いをイメージしてロゴをデザインしました」と明かした。
■阿部サダヲ コメント
――ご出演が決まったときの思い、屋村役を演じることへの意気込みを教えてください。
「風来坊のパン職人」という、とても魅力的な役!ワクワクしています!どこから来て、どこへ行くのか?目的は何なのか?などなど、今のところ謎がたくさんあって、台本を頂くのが楽しみです!
「なんのために生まれて なにをして生きるのか」「なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ」
この歌詞が元々すごく好きだったので、連続テレビ小説で関われることがうれしいです!よろしくお願いします。
――連続テレビ小説出演歴・出演作品での思い出や“朝ドラ”の印象はいかがですか?
朝ドラは「こころ」(2003年放送)以来で約20年ぶりとなります!見た方に身近に感じていただけるのか、役名で声を掛けられるようになったことを覚えています。
――やなせたかしさんの作品のイメージを教えてください。
温かくて、平和なイメージです。
――高知の印象はいかがでしょうか?
ドラマにも出てくると思いますが、土佐弁ですね。まだ行ったことがなく、楽しみにしています。
■制作統括 倉崎憲チーフ・プロデューサー コメント
日本の朝には、阿部サダヲさんが必要です。朝ドラに阿部サダヲさんが出てくると想像するだけで、なんだか元気が湧いてくる気がしませんか?そんな思いから、オファーさせていただきました。
これまで大河ドラマ「平清盛」「いだてん」でご一緒させていただいたのですが、現場での誰に対してもいつも飾らない姿、でもカメラが回ると一瞬で役に切り替わる姿に感銘を受け、朝ドラでもご一緒させていただけることに心からうれししく思います。
中園ミホさんがユーモアたっぷりに描く“風来坊のパン職人”屋村草吉役と周りのキャスト陣が織りなす会話劇をお楽しみください!
■「あんぱん」の物語
昭和のはじめ頃、高知の町中をものすごい勢いで走る少女がいた。その少女は「ハチキンおのぶ」こと、朝田のぶ。一方、幼い頃に父を病気で亡くした柳井嵩は、叔父の家に引き取られ、そこでのぶと出会う。2人を結びつけたのは、一個のあんぱんだった。
戦争の足音が近づく頃、女学校に通っていたのぶは周りと同様に、妄信的な軍国少女となった。やがて戦争が始まり、嵩は出征。嵩は弟・千尋を戦争で亡くし、のぶも最愛の人を亡くしてしまう。
女学校を卒業し、のぶは戦争で全ての価値観が変わり、「何が正しいかは自分で見極めなければならない」と新聞社に女性初の記者として就職。戦後、クズ拾いの仕事を辞めた嵩がその新聞社に入社してきて、2人は同じ雑誌の担当に。嵩は東京で漫画家を目指したい気持ちがありつつも、生活していけるか不安だった。のぶはそんな嵩に「あなたも後から来なさいよ。先に東京に行って待ってるわ」と告げ、新聞社を辞め上京する。
のぶを追いかけ上京した嵩と、六畳一間のオンボロアパートでの生活がスタート。お風呂はなく、トイレは共同。トイレの天井には穴があき、雨の日は傘をさして入らなければいけないが、晴れた夜には星が見える。そんな暮らしをおもしろがり、「どんな環境でも楽しめるこの人と一緒にいたい」と2人は結婚する。「手のひらを太陽に」「アンパンマン」が世に出るのは、まだまだ先のことだった。
配信: WEBザテレビジョン
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