子どもがいる、いない、どちらも良さがある
養成所時代に印象に残っていた「芸能界は椅子取りゲーム」という言葉もある中で、キンタロー。さんも出産、育児には葛藤があったと言います。
「本当に子どもが好きだから早く欲しかったんですけど、40手前ということもあって、葛藤がありました。妊娠・出産をすると絶対に休憩しなきゃいけない時期が来るから。
仕事を休んでしまったら、自分のキャリアはどうなってしまうのだろうという不安がありました。ですが、それ以上に母になるということを味わってみたい、という気持ちがあったんです。母になったらどんな世界があるんだろう、って。自分の両親にも恩返ししたいですし、遺伝子を残していきたい思いもあったので、迷いましたけど、子どもが欲しいという選択になりました」
女性も、今はさまざまな選択をする人がいます。その中でどうしても、別の誰かの人生を見て、たらればを考えてしまうことも。
キンタロー。さんは、キャリアを中断することなく、積み重ねていっている女性に対してはどのような思いを抱かれているのか聞いてみると……。
「自分が40手前までどちらかというとそっち側だったので、割と親近感があるというか。子どもはいるんですけど、マインドはそっちの方が近いですね。
でも、どちらの未来も存在するし、そこにはまだ見ぬ経験していない、出会っていないものがあると思います。
どんな未来を選びますか。どんな人生をあなたは歩んでいきたいですかというところだと思うんです。
私の場合は、両親が早く亡くなったので、還元していきたいという思いがちょっと強かったですね。両親がまだ生きてたら、もしかしたら結婚していなかったかもしれない。両親の死が自分の中では大きかったですね。両親が亡くなってから子供が欲しいって思うようになりましたし。だから、いろんな要因で、人が選択するきっかけが変わってくるかな、と思います」
『ママ、おもしろい』って言ってくれただけで嬉しくて
出産することで、気持ちの面で変化も。
「お笑いの世界に行ったら、お笑いを見る人はお笑いマニアやお笑い通みたいな人ばっかりになって、ちょっとやそっとじゃ笑わない人たちの前にするようになったんですよね。それで自尊心が傷ついたりしていた中で、子どもはもう本当に変顔で笑ってくれるんです。
『ママ、おもしろい』って言ってくれただけで嬉しくて、自信がついてきました。子どものおかげで自分のお笑いに自信が持てるようになりました」
配信: 女子SPA!