保護者のクレームがどんどんエスカレート
最初に通知表でのクレームがあってから、なんだか話がとても大きくなっている気がして、怖くなったと由美さんは語ってくれました。
「校長先生は小林君に、『小林君は、たくさん勉強していてとても偉いね、だけど学校では塾の勉強とはまた違う学ぶことがたくさんある。友達と一緒に意見を出し合って授業に参加したり、自分の意見をみんなの前で発表したり、クラスに参加するということも、小林君のためになることなんだよ』と伝えていました。
私は本当にその通りだと思うと同時に、小林君はお友達とも仲良くできる子なので、周りと馴染めないわけでもないため、塾の宿題を学校でやるように親に言われているのではないかと思っていたんです」
その場を収めた子どもの言葉
そこで由美さんは、小林君に「学校の宿題が多くて大変?」と聞いてみました。すると小林君は「学校の宿題は量が多いわけじゃないし、大変じゃないです。でもお母さんに学校の宿題はやらなくていいから、塾の宿題をするようにって言われているから、塾の宿題が終わらなくてできないんです」と話したのです。
「通知表の付け方に関しても、授業に参加すること、宿題を提出することもテストと同じくらい大切だと小林君本人に話すと、「これからはちゃんと頑張ります」と言ってもらえました。保護者の方は子ども本人の言葉を聞き、それ以上口を開かなくなり、なんとかその場を収めることができました」
保護者が学校に思うところはさまざまあるとは思いますが、まずは親子でのコミュニケーションも大切だと感じさせてくれるエピソードですね。
<文・取材/鈴木風香 イラスト/ズズズ@zzz_illust>
【鈴木風香】
フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:@yuyz.mama
配信: 女子SPA!
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