地方勤務を終え、大きく変化した三淵さん
史実の三淵嘉子さんは地方勤務を終えてからは東京家裁にずっと勤務したわけではなく、埼玉の浦和地裁や、神奈川の横浜地裁などにちょくちょく異動はしていますね。裁判官の人生は本当に異動が多いのには驚いてしまいます。
地方勤務を終えて関東に戻ってきた三淵さんは、それまでとはかなり異なった女性になっていたそうです。話すスピードがゆっくりになり、表情も柔らかくなり、少年たちの声を聞こうとする姿は「菩薩」とまで評されたそうですよ。
ドラマの寅子も大きな変化を見せてくれるのでしょうか。ちなみに『働きマン』にはすべての問題を正面突破しようとする主人公・松方弘子に対し、「かわすこと」の大事さも教えてくれる女性キャラが登場していたと思ったのですが、確認したところ、わざと「女の子らしく」ふるまって、男性社会の構成員たちからかわいがってもらうことで、活路を見出す策謀家タイプからの「アドバイス」でした。
もちろん現在でも有効な生き方でしょうが、寅子なら、そして『寅と翼』の視聴者なら「ハテ…」と思うところもあるでしょうね。
『虎に翼』のタイトルは勇敢さを象徴する『虎』に、「かわす」だけでなく、問題を飛び越えてしまう「翼」を備えた存在に寅子が成長するという意味が込められているのだと思います。『虎に翼』が「名作」を超え、「超名作」にまでなれるかどうかは、寅子の今後の成長にかかっていると言えるでしょう。期待しています!
配信: サイゾーウーマン
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