夫婦関係がうまくいかない…と悩んでいませんか?でも「100%うまくいってる夫婦」なんて存在しない気もします。
「夫婦はそもそも他人。“問題があること”を前提に、どうリカバリーするかが重要だと思います」と言うのは、エッセイストの犬山紙子さんです。犬山さんが自身の体験、そして多くの夫婦を取材してわかった「リカバリーのヒント」とは?
(以下、文章は犬山さんの著書『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』を再構成したものです)
「キレやすい夫」と妻の壮絶エピソード
●水谷さるころさん×野田真外さんのケース
今回お話を伺ったのは、漫画家の水谷さるころさんと、映像演出家の野田真外さん夫婦。おふたりはともに一度離婚してからの事実婚。今は息子さんと3人暮らしで、はたから見ると家事も育児もフェアに分担し、生活を楽しんでいるように見えます。
ですが、実はコミュニケーションの大きな問題があったそう。それは、野田さんの「キレる癖」だったそうです。
<まずは、キレやすい野田さんが変わるまでのエピソードを、水谷さんのエッセイ漫画『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』から抜粋します。この漫画には、夫婦がぶつかりながら解決策を見つけていく様子がリアルに描かれています>
ケンカはガチでしたほうがいい
結婚した後もコミュニケーションをアップデートしてきた、さるころさん&野田さん夫妻。漫画でも描かれたその方法と考え方を、おふたりに聞きました(インタビューは2020年)。
さるころ「ケンカの頻度はどんどん減っていて、いまは3か月に1回とかですね。ケンカの発端は一貫していて、野田さんがキレるから(笑)。でも、ひとりがキレているだけでは、実はケンカは成立しないんですよ。ケンカが成立しない状態が離婚リスクだということは前の結婚で実感していたので、ガチでケンカするようにしています」
野田「ケンカって『お前が悪い』『いやお前が悪い』という話にしちゃダメなんです。相手の人格に問題があるという話になると、感情的になってしまうから。ケンカになるのは、どちらかの人格に問題があるからではなく、コミュニケーションに齟齬(そご=くいちがい)があるからなんです」
配信: 女子SPA!