サントリー食品インターナショナル株式会社は「GREEN DA・KA・RA」ブランドの熱中症対策啓発活動の一環として、子どもの身長の高さで計測した気温が大人と比較して+7度程度になる子ども特有の暑熱環境を称した「こども気温」に着目。東京・八王子市の賛同・協力を得て、2024年7月18日~20日の期間中に「えきまえテラス」(八王子市)で啓発イベントを開催した。
サントリーが気象専門会社ウェザーマップと共同で行った検証実験から、地面の照り返しなどの影響で「子どもの身長の高さで計測した気温は大人と比較して+7度程度になる」ことを確認。実験の結果から、大人より背が低い子どもは熱中症の危険性が高まることを推測した。
また、この検証実験に基づき、2023年7月から9月まで子どもの背の高さで猛暑日を算出したところ、計56日もあったことが判明。「GREEN DA・KA・RA」ブランドでは、子ども特有の暑熱環境を「こども気温」と称して、熱中症対策啓発活動を2023年から展開。2年目となる今年は「災害級の暑さ予想」が報じられるなか、八王子市と連携した熱中症対策啓発活動を実施した。
八王子市は1989年の統計開始以降で、6〜8月の全国の平均気温が最も高かった2023年にその年で初めて39度越えの気温を記録した、全国的に見ても暑いことで知られる地域。そのため、さまざまな熱中症予防の啓発活動を行っているのが特徴だ。また、子育て支援に注力していて子どもの転入数が多いことから、今回は「親子向けの熱中症対策啓発」にサントリーと共同で取り組んだ。
イベント会場では、大人が冬用コートを羽織って「こども気温」を体感できるコーナーや、「こども気温」を知らせる緑の消防車「熱中症防車」の展示および散水体験、「こどもの気温のきけんマップ」の配布などを通じて、子どもの熱中症対策の啓発を実施。そのほか、救急救命士による熱中症の予防や応急処置を学ぶ講座を行い、水分補給に適した「GREEN DA・KA・RA」と「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」の無料配布を行った。
イベントの初日には、サントリー食品インターナショナル ブランドマーケティング本部 部長の阿部泰丈さん、八王子市市長の初宿和夫さん、そして気象予報士(株式会社ウェザーマップ所属 熱中症予防管理者/指導員)の多胡安那さんが登壇。
阿部さんは今回の「こども気温」の啓発活動について、「今年は環境省が熱中症特別警戒アラートを開始するなど、社会全体として熱中症対策を強化しています。夏は子どもたちにとって深刻な環境だと捉え、『子どもの夏は災害級』をコンセプトにイベントを開催することにしました。今回のイベントを通して1人でも多くの方に『こども気温』を知っていただき、熱中症対策に取り組んでほしい。そして『GREEN DA・KA・RA』で水分補給して、この夏を安全に健やかに過ごしてほしいです」とコメント。
初宿さんは「こども気温」啓発活動賛同の経緯について以下のように話した。「市は『八王子市地球温暖化対策地域推進計画』に基づき熱中症対策を推進していて、7月18日にサントリーさんと熱中症対策における連携協定を締結しました。第1弾となる今回、猛暑日の多い八王子市で『こども気温』に着目したイベントを開催できてとてもうれしいです。ぜひ、皆さまにはこまめな水分補給や塩分補給、休憩などをとって、熱中症対策に取り組んでほしいですね。水分塩分を兼ね備えた『GREEN DA・KA・RA』をしっかり飲んで、快適な夏を過ごしてください」
また、八王子市の熱中症対策取り組みについて「12年前より『はちおうじまちなか避暑地』というクーリングシェルターを設置しています。空調の効いた公共・民間施設の計130カ所を開放し、皆さまに利用いただくことで、家庭での節電を促すとともに、地域経済の活性化を目的としています。9月30日まで実施しているので熱中症対策に活用していただきたいです」と紹介した。
最後に多胡さんは、「こども気温」と熱中症の予防について説明。「今年は7月下旬にかなり暑くなることが予想されており、熱中症が命に関わる状況になることが予想されています。大人でも辛いが、子どもたちは+7度の環境にいるので、非常に辛い思いをしてしまうことになる。今回は熱中症から子どもたちを守るために、『こどもの気温のきけんマップ』を作成したので、どこが危険なのかを確認して熱中症対策に役立ててほしいです」と話した。
多胡さんは、学校の登下校や運動場、公園など熱中症の危険を想像しやすい場所もあれば、プールや海などの盲点となる場所があることを指摘。特に、水中では暑さを感じにくく、口の中に水が入ることから水分補給をしているような錯覚を覚えてしまうため、知らぬ間に脱水症状になってしまう危険性があるのだとか。そして水の中では想像以上に体力を使うことも熱中症に拍車をかけてしまうので、「プールや海での熱中症対策も忘れずに行ってほしい」と話した。
「私の小さいころは40度なんて温度はありえませんでしたが、今では40度以上を観測することが珍しくなくなりました。気象庁やメディアが夏の暑さを『災害級』と表現するように、現在の夏の気温は大雨暴風や洪水レベルに危険度を増している。自分や大切な人の命を守るためには、『自分は大丈夫』という正常性バイアスを持たず、涼しいところにいても喉が渇く前に『GREEN DA・KA・RA』などのドリンクを飲むことが大事。ぜひ、水分補給をしっかり行ってほしいです」と、多胡さんは締め括った。
2024年の夏は、7月下旬から2週間ほど暑さが続く予報がされている。親子で楽しく夏休みを過ごすためにも、熱中症には十分に気をつけよう。
配信: Walkerplus
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