インプラントの寿命は約10~15年
インプラントは、歯を失った部分に対してとても有効な手段で、噛み心地や審美性などに優れた入れ歯です。ただ、半永久的に使用できるわけではなく、インプラントの寿命は約10年~15年といわれています。
しかし、インプラント治療後のメンテナンスによっては、15年~20年と寿命を延ばすことが可能となっています。逆にメンテナンスを怠ってしまうと、10年もたたずにインプラントが脱落してしまう可能性が高くなります。
インプラントのメンテナンスの一番の目的
インプラントのメンテナンスでは、噛み合わせやインプラントの動揺度などの確認を行いますが、一番の目的はインプラント周囲炎の防止にあります。インプラント治療は施術して終わりでなく、施術してからが重要となってきます。普段の自己流のセルフケアだけでは口内を清潔に保つことができず、歯周病にかかる確率が高くなってきます。
インプラント周囲炎のリスク
歯周病が発生すると歯垢(プラーク)が溜まり、インプラントの周囲が細菌に侵され、インプラント周囲炎を引き起こします。インプラント周囲炎になると、歯ぐきが下がってきて、インプラントの人工歯根がむき出しになります。最悪のケースになると、インプラントが脱落してしまい再手術が必要です。
インプラント周囲炎による脱落
ただ、インプラント周囲炎によって脱落した際の再手術は、まずは炎症を完治しなければいけません。炎症はすぐに治るわけではなく、それなりの期間を有しますから、その間は歯がない生活を送ることとなります。さらに、インプラント周囲炎に侵された場合は、骨造成の手術を行わないときちんとインプラントを固定できないので、時間も費用もかかってしまいます。
配信: 医科歯科健診コラム