膝の痛みって、お年寄りのものだと思っていたけど・・・なんか最近調子が悪い?
意外と若い世代にも多い膝トラブルについて、なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック院長の樋口直彦先生にお話を伺いました。
あなたは大丈夫?膝トラブル時によくある症状
膝が痛むというのは、一般的には高齢者の悩みとして捉えられがちですが、実は30~40代の女性にもよく見られる問題です。
膝にトラブルが起きているときに、感じることの多い症状をまとめました。
意外と、当てはまっていると感じる方も多いのでは?
〇スポーツしてから調子が悪い:運動後に膝に不快感や痛みを感じることがあります。
〇膝を曲げる度に音がする:カチカチとした音がする場合や、ゴロゴロとした音がする場合があります。
〇少し痛みや違和感がある:普段の動作で軽い痛みや不快感を感じることがあります。
〇膝関節やお皿がずれている気がする:安定感がないように感じる場合があります。
〇曲げ伸ばししにくい:膝を曲げたり伸ばしたりするときに抵抗を感じることがあります。
〇たまにカクンと力が抜ける:急な痛みや力の抜け感を感じることがあります。
〇腫れている気がする:膝が腫れたり、熱感、赤みが現れることがあります。
そんなに深刻ではないような・・・放っておいても大丈夫?
歩けないほどの違和感や、眠れないほどの痛みというわけでもない場合、つい放置してしまいがち。
ですが、これらの症状は放置せず、どの程度続いているのか、悪化していないかなどの注意が必要です。
適切なセルフケアや予防策を実践することで改善や悪化の防止が可能です。
セルフケアと予防法
〇安静と氷の利用:痛みや腫れがある場合は、安静にしてアイシングを行います。
〇適切な運動:軽いストレッチや筋力トレーニングを行うことで、膝をサポートする筋肉を強化します。
〇体重管理:過重な体重は膝に負担をかけるため、適切な体重管理が必要です。
〇適度な休息:過度な運動や長時間の立ち仕事を避け、膝に負担のかからないようにします。
〇適切な靴の選択:足と膝への負担を軽減するため、適切な靴を選ぶことが重要です。インソールの使用も有効です。
普段の生活での注意点
〇姿勢:正しい姿勢を保つことで、膝への負担を軽減します。長時間座っている場合は、膝を曲げすぎないように注意しましょう。
〇歩き方:踵からつま先へと体重移動する自然な歩き方を心がけます。
〇座り方:座るときは、背もたれのある椅子を使用し、膝が90度になるように座ります。
いつお医者さんに相談するべき?受診の目安
症状が長期間続く場合や、日常生活に支障をきたすような痛みや違和感がある場合には、専門家に相談することをお勧めします。
特に以下の場合には早めの受診が必要です。
・急激な腫れや熱感がある場合
・膝が不安定で普段の動作が困難な場合
・痛みが夜間や休息時にも続く場合
若い世代でも膝トラブルは多く見られますが、適切なセルフケアや予防法を実践することで改善や悪化の防止が可能です。
日常生活での姿勢や動作にも注意し、症状が続く場合には専門家に相談しましょう。
放置せずに、早めの対処が将来の健康を守るために重要です。
[執筆者]
樋口 直彦
医療法人藍整会なか整形外科 理事長
医療法人藍整会 なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック 院長
帝京大学医学部卒業、日本整形外科学会認定専門医
Vリーグ「サントリーサンバース」チームドクター
[プロフィール]
帝京大学医学部卒業後、いくつかの病院で勤務し、院長を経験後、2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。
バレーボールVリーグのサントリーサンバーズのチームドクターも務める。
骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。
Vリーグ サントリーサンバーズの選手の治療の経験を含めて、スポーツ整形外科医として、患者さんの個々のケース、タイミングを共に考え最善の治療を行なっている。
クリニック運営にICTを推進し、お待たせすることない診療が信条。
医療法人藍整会 なか整形外科
京都西院リハビリテーションクリニック
京都北野本院
https://www.naka-seikei.com
配信: キレイ研究室
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