ブルーハワイ味、おいしいけど…これって何の味?
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7月25日は「かき氷の日」。かき氷の素晴らしさを広めることを目的に、一般社団法人日本かき氷協会によって制定された記念日です。かき氷と聞いて、イチゴやみぞれ、メロン、レモン…といった鮮やかな色のシロップをかけた、定番のかき氷を思い浮かべる人も多いことでしょう。
そんなかき氷のシロップの一つに、鮮やかな水色が特徴的な「ブルーハワイ」があります。涼しげな見た目も相まって人気の味ですが、このブルーハワイについて「これって何味?」と思ったことはありませんか。中には「おいしいけど何味かよく分かってない…」「何味かと聞かれると説明できない」と疑問を抱いている人もいるかもしれません。
老若男女に愛される「ブルーハワイ」とはつまり、何の味なのでしょうか。その味の“正体”について、一般社団法人日本味覚協会の水野考貴さんが解説します。
「味」は明確に定義されていない?
今や、かき氷の「定番の味」の一つともいえる存在の「ブルーハワイ味」ですが、そもそもいつ、どのように誕生したものなのかは、あまり知られていないかもしれません。
ブルーハワイ味の誕生については諸説ありますが、カクテルの「ブルーハワイ」が由来となっている、という説が有力とされています。
そもそも、カクテルのブルーハワイは、1980年代にハワイで派手な飾り付けを施すカクテルが流行したときに生まれたものといわれており、かき氷のブルーハワイ味は1980年代後半以降に誕生・流行したものと推測されます。青色のリキュールを使用したカクテルのブルーハワイを意識して作られたシロップのため、両者は同じ色をしています。
ブルーハワイの「味」は明確に定義されておらず、メーカーによって異なります。現在はラムネ味、ソーダ味、かんきつ系などの味が主流だと思います。ただし、いずれの味についても、糖類や酸味料など基本的な成分は同じで、主に香料が異なっていると考えられます。この香料によってラムネ味に感じたり、ソーダ味やかんきつ系の味に感じたりするのです。
そんなブルーハワイ味のシロップは、おおまかにいうと、糖類・香料・酸味料・着色料から作られています。ブルーハワイ味の特徴であるきれいな青色は、「青色1号」という着色料(食用色素)によって作り出されていることが多いと考えられます。ブルーハワイ味のかき氷を食べた後、舌が青くなったことのある人は多いと思いますが、これは「青色1号」によるものなのです。
ところで、なぜ「ブルーハワイ味」が、かき氷のシロップの一種として定着したのか――。これについて私は、「ブルー」という色がポイントだと思っています。
ブルーは、夏の透き通った海や空を連想させるとともに、「涼しい」「冷たい」をイメージさせる色です。一方で、青や紫といった寒色系の色は食欲を増進させないことから、あまり食べ物に用いられないため、物珍しさもあったのではないでしょうか。
このように、鮮やかなブルーが人のさまざまな感覚を刺激し、味よりも見た目の効果によって定着したのではないかと推測されます。
配信: オトナンサー
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