お坊さんと結婚した女性の「リアルな生活」に驚き。仕事は“お寺の手伝い”だけじゃない

お坊さんと結婚した女性の「リアルな生活」に驚き。仕事は“お寺の手伝い”だけじゃない

面白い人生を歩めるのは間違いない

――逆に、お坊さんと結婚したらこんな良いことがある、というのはありますか?

「寺社の縁結び」代表・津守さん(以下、津守):お寺の運営は大変なこともありますが、面白い人生を歩めるのは間違いないですよ。僕も16年間サラリーマンを経験してますけど、やっぱり自営業の方が面白いんです。自分の判断で色々なことができますから。お寺は長い歴史があったり、信用があったりという点でプレッシャーにもなる部分もありますけど、その分自分たちで色々なことができます。


草野:あとは、やっぱりその地域で何百年もお寺を運営してきたから、地域の皆さんから信頼していただいていると感じますね。結婚してそういうところに来るのは、不安もあるかもしれないけど、すごくやりがいがあると思うんです。

また、“お寺の仕事”としてイメージされている以外の形でも、活躍の場や機会は多いんですよ。例えばインバウンドで海外からどんどんいろんな人たちが来ている中で、宿坊(しゅくぼう)といってお寺に宿泊するサービスを提供しているとこもあります。英語を話せる奥さんに、海外から来たお客さんのおもてなしで非常に助けられているという話も聞きます。

お寺が収益を得る方法は、檀家さんのお布施だけじゃない

――お寺さんの収入というのは、お布施で成り立っているのでしょうか?

松村:寺院に所属する家の方を檀家さんと言うのですが、その檀家さんの法事やお葬式、月命日を執り行うことで収入を得ていますね。収入は檀家さんの数に比例するものなので、お寺によって異なるんです。


草野:檀家さんからいただくお金だけで運営していると、厳しいと思うこともあるかもしれませんね。でも、いわゆる寺社の「収益事業」というものがあって、たとえばお寺をレンタルルームとして場所を貸し出すなど、物品販売業、不動産販売業、不動産貸付業、旅館業といった合計34種類の事業が認められているんです。

宗教法人であるお寺は宗教活動に関しては非課税ですが、収益事業の売り上げは税務署への申告が必要です。そうすれば宗教活動以外でも収入を得ることができるんです。

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