「ヒールは危ない!」明らかに足元がおぼつかないのに、本人は自覚なし #母の認知症介護日記 96

「ヒールは危ない!」明らかに足元がおぼつかないのに、本人は自覚なし #母の認知症介護日記 96

アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

自治体が発行する高齢者向け無料乗車券の手続き期限が迫っていたので、ワフウフさん姉妹は母・あーちゃんの誕生日会の前に付き添って手続きをすることにしました。手続きについて調べてみると、収入に応じて一定額の支払いが必要なようで、事前に振込用紙が送られているとのこと。しかし、あーちゃんは見覚えがないと言うので、区役所で振込用紙を再発行してもらったのですが……。ふと確認したカード入れの中に、まさかの更新済み無料乗車券が! 知らないうちに、自分で手続きを済ませていたのを、すっかり忘れていたのでした……。ひとりで手続きができたのはよかったけれど、覚えていてくれれば、あちこち行かずに済んだのに……と、ワフウフさん姉妹は脱力です。

思わず止まってしまう…?

あーちゃんが持っているカード入れの中には、新旧の高齢者向け無料乗車券が並べて入れてありました。基本的なデザインに大きな差はありませんが、有効期限の記載方法が違っていて、古いものは和暦、新しいものは西暦での記載となっていました。最近めっきり数字に弱くなってきたあーちゃんは、この違いが理解できずに大混乱……。何度説明しても理解できていない様子で「どういうことなの!?」と、何度も言っていました……。

あーちゃんの誕生日会をする前に、ブラブラしながら時間をつぶしていたら、あーちゃんがついてこないことに気付きました。

振り返ると、お菓子の特売コーナーでお菓子を見つめるあーちゃんの姿が……。

声をかけて再び歩き出しますが、お菓子へのロックオンは継続中……。

また、歩きながらお菓子を凝視しています。

なんだか、ものすごい執着心が見えた気がして、少し怖いと思ってしまいました……。

また押入れからお菓子が大量に発掘されるような事態にならないといいけれど……。

この日は、いつもよりも断然歩くのが遅かったあーちゃん。

私たちが様子をうかがうために振り返ると、なぜか止まるあーちゃん。……だるまさんがころんだ!?

足元がおぼつかないのに、相変わらずヒールはやめられないようです。

ハッキリ言葉で伝えても……。

本人に自覚はまったくないようです……。

あーちゃんの誕生日会をするお店へ行く前に、ブラブラしながら時間をつぶしていたとき。イベントスペースのような場所でお菓子を安売りしていて、おばちゃんやおばあちゃんがたくさん群がっていました。お店はそのスペースの奥なので、そのまま通り過ぎようとしたのですが、あーちゃんが遅れているのに気付きました。振り返ると、あーちゃんもお菓子の安売りにしっかりと心を掴まれていて……。

お店に行くと声をかけると、再び歩き出したのですが、それでもお菓子は気になるようでした。きっと、私たちがいなければ、お菓子を大量購入していたでしょう……。今は糖尿病の数値も安定していますが、このお菓子への執着を見ると、そろそろ押入れチェックをする必要がありそうです。

この日のあーちゃんは、いまだかつてなく歩みが遅く、私たちがゆっくり歩いていても遅れるほど。少し歩いてはあーちゃんの状況を確認するために振り返るのですが、あーちゃんはなぜか止まっています。え? だるまさんがころんだ……? どうやら本人に足元が危なっかしい自覚はないようなので、ぺたんこ靴はまだまだ履いてくれそうにありません。

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いつもは病院帰りにお茶をして帰るのが定番になっていますが、いつもと違う場所に行くと、今回のように意外な行動に気付くきっかけになることもありそうですね。お菓子もヒールも、好きなだけ……と言えたらいいですが、そうもいかないのがつらいところ。でも、糖尿病の数値が悪化していないところを見ると、ちゃんと自己管理できていると信じたいですね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者/ワフウフ
昭和を引きずる夫、成人した息子娘を持つ50代主婦。実母のアルツハイマー型認知症発覚をきっかけに備忘録としてAmebaでブログを始める。2019年一般の部にてAmebaブログオブザイヤー受賞。
2023年4月、書籍「アルツフルデイズ 笑いと涙の認知症介護」発売。

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