●水道料金は地方によってかなり開きがある
今回、そういった相場を調べようと思ったのも、先日、水道料金が30年後に1.6倍になるという試算が発表されたというニュースを眼にしたから。水道料金が値上げ見込みとなる背景には人口減少があり、人口が減れば当然、一人当たりの支払い料金を増やさなければ、今のサービスを保つことはできないということ。蛇口をひねれば水が出たり、気にせずトイレを流すことができるのも、水道設備がきちんとメンテナンスされているからであり、そこには設備があり人がいる。水道管は毛細血管のように地中や地下に張り巡らされているから、人口が減ったから、その分水道管を減らしたりメンテナンスを減らす…ということが難しいのでしょう。
もし可能ならば、水道料金が少しでも安価な地域に住むことができたらうれしいけど…。そもそも今の地域がどのくらいの水道料金なのだろうと思い、調べたというわけ。すると、地域によってかなりバラつきがあることが分かりました。まず、高かった地域から見ていきましょう。
もっとも水道料金が高かったのは、長崎市で水道料金が4433円。実際、長崎市の公式ウェブサイト上「あじさいコール」には、「上下水道料金は他都市と比べて高いのではないか」という質問も寄せられており、そこには“長崎市上下水道局では、水の使用を抑制し、限りある水資源の有効活用の観点から、水道料金は水をたくさん使うほど単価が高くなる料金体系になっています。”という回答があります。自治体の方針によって、料金も左右されるとは驚き。
ちなみに、2位以下は「佐世保市(4119円)」、「石巻市(3650円)」、「福島市(3650円)」「札幌市(3585円)」という順。逆に安いのは、「豊橋市(1479円)」、「福井市(1814円)」、「富士市(1825円)」、「函館市(1922円)」、「足利市(2030円)」。同じ北海道に住む場合でも、札幌市と函館市では、かなりの差があります。
下水道料金に限ってみてみると、上位5市は「石巻市(3510円)」、「長野市(3470円)」m「松山市(3315円)」、「山形市(3294円)」、「長崎市(3240円)」という順。逆に、下位5位は、「府中市(892円)」、「大阪市(1252円)」、「所沢市(1277円)」、「札幌市(1371円)」、「立川市(1382円)」となっています。下水道料金は、水道(上水道)と比べると、上位と下位で金額にはかなりの差があるようです。
今あなたが住んでいる地域は、上記相場と比べていかがですか? もし引っ越しなどで、いくつかエリアが選べるならば、一度調べるとお得ですよ。
(文・水道坂ゆみ/考務店)