大好きな人と結婚したはずだったのに、夫と全然気持ちが通じ合っていないと感じるのはなぜ?共感間違いなしのコミックエッセイ「始まりはレスでした」。あるとき「もしかしてうちってセックスレス?」と、夫婦の間の違和感に気づいたポメさん。激務の夫、ワンオペの子育て、通じ合えない夫婦のコミュニケーション、さらには毒親との過去…数々の問題を乗り越えて、夫婦の関係を再構築する長い闘いが幕を開ける!
第10回(最終回)となる今回は「やっと気づいたこと」をお届け。夫・べるさんとの関係を再構築していく難しさを感じていたポメさん。しかし、べるさんに助けられることが続き、「自分のことしか見ていなかった」ということに気づいたことで、夫婦の関係が変わっていく。
■ポメさん「描くことで自分がつらかったことに気づくことができた」
――連載を通じていわゆる“毒親育ち”の経験やDVなどの壮絶な過去を描いてきました。漫画に描くことで自身の過去との付き合い方は変わりましたか?
親のことやDVのことを描くことは、「わたし、自分で思っていた以上につらかったんだ」と、過去を受け止める作業になりました。小さいころから暴力、ネグレクト…という環境にいたので、日常になってしまっていたんですよね。「わたし本当はこんなことを思っていたんだ」と泣きながら描いた箇所もあります。
でも、自分を理解して感情を受け止めるとすごく楽になりました。「よく頑張ったね」と、自分をいたわるということができるようになったと思います。自分を甘やかすのも上手になったため、今はちょっとでもつらくなるとすぐ「ご褒美」と言って甘いものを食べてしまい、連載当初に比べて3キロ太りましたが(笑)。
――夫・べるさんの反応はいかがでしたか?
べるさんも連載を読んでくれていて、「こんなこと思ってたんだねぇ」と言っていました。漫画を読んでもらうことで、私の当時思っていたことがより伝わったり、「俺はポメちゃんからこんなふうに見えてたのか」と思うところもあったようで、連載中にべるさんがどんどんいいパートナーに変わっていったと思います。
べるさんはこの連載だけでなくわたしのブログもアプリで読者登録してくれているので、私が更新すると通知が届きすぐに読んでくれています(笑)。
――今回でこの連載は終了しますが、これからどんな漫画を描いていきたいですか?
今後は、同じような経験をして悩んでいる人や今まさに渦中にいる人に、少しでも寄り添えるような漫画を描いていきたいと思っています。昔のわたしは、「なんで自分は親に虐待されたのか」「なんで自分はあの時暴力を振るわれないといけなかったのか」と、なんで…なんで…と考えて悲観的になっていました。でも、今回連載という機会をいただいたことで、わたしには漫画がある、漫画を通して同じような気持ちの人に「つらかったね」「頑張ったね」と伝えることができると気づきました。自分の弱みは強みなんだと。
この連載を通していろいろな発見や成長ができました。最後まで読んでいただきありがとうございました!
配信: Walkerplus