どんなにウマが合って仲良くなったとしても、お互いの譲れない部分が異なると、同じ時間や空間を共有することは難しくなるかもしれません。
今回は、やさしい夫と義母に囲まれ幸せに暮らしていた新妻ナツさん(仮名・25歳)が遭遇した、離婚も考える出来事を紹介します。
ナツさんは、職場で知り合った夫と2年の交際を経て結婚しました。義母とは結婚の1年ぐらい前に挨拶を済ませ、月1回ぐらいのペースで外食。3か月に一度は日帰り旅行もするほど仲を深めたと言います。
おおらかな義母と同居をすることにしたが……
「私と夫が付き合う少し前に義父が亡くなっていたこともあり、同居の話も飛び出しました。義母はおおらかな性格で細かいことを言わない印象だったので、『二世帯住宅での同居なら』と快諾し、結婚と同時に夫の実家で暮らすことにしたのです」
義母は、夫が遺した貯金と保険金を元手に家を新築。自宅が仕上がるタイミングに合わせ、ナツさん夫婦はクリスマスイブに入籍しました。その後、新築の二世帯住宅ではじまった義母との同居は、トラブルもなく平和そのもの。
「同居生活が半年を過ぎた頃は、こんな日々が一生続いていくんだろうな…と、ぼんやり思っていました。そんなとき、洗面台に黒い小さなクモが出現したのです。私は、虫が大の苦手。クモが近づいてきただけで、鳥肌が立ちます」
「そんな小さなクモ、大丈夫よ」
ナツさんはすぐ、さっきまでいっしょに昼食を食べていた義母に声をかけました。「どうかした?」と、義母はすぐ来てくれましたが、「なんだ、クモ?」と急激にトーンダウン。「そんな小さなクモ、大丈夫よ」と、まったく動じません。
「結婚前に義母の家へ遊びに行ったときにも、新築の家で住みはじめてからもクモを見たことはなく、その日が初遭遇。実家で暮らしていた頃は、私の母が退治してくれていたため、どうしていいかわかりませんでした。そんな私に、義母が追い打ちをかけたのです」
それは、「この辺りは田舎だから、もっと大きいのが出るわよ。新築したばかりだったからか、虫なんて見かけなかったけど、古い家のときはよく見かけていたわ」という義母の言葉。そして、駆除する様子もないまま自分の部屋(スペース)へと戻っていきました。
「私は黒い小さなクモが寄ってきただけで精神がおかしくなりそうなのに、『もっと大きなクモが出るわよ』と言いながら笑ったのです。夫に話しても、『へぇ、それは怖かったね』『母さんは、励ましただけだと思うよ』と、まともに取り合ってくれません」
配信: 女子SPA!