マッチングアプリは10個以上使ってみた
玲さんは、マッチングアプリも並行して出会い探しをしていました。使っているアプリが、利用者が多いPairsやwithやタップルではなく、Omiaiであることが意外でした。
「マッチングアプリは10個以上使ってみましたよ。もちろんParisも使ったことあります。Omiaiって人気ユーザーに『いいね』をするとポイント消費が多いので、一部のユーザーに人気が集中しないんですよね。20代も少ないし、私でもマッチングしやすいんです」
「そんな機能を知ってる人、ほとんどいないですよ。どこで知ったんですか?」
「いろいろ調べてますから」
玲さんはリリースされたばかりの割とニッチなアプリも使っていて、各アプリのユーザー層も独自で分析し、もうマッチングアプリの達人です。
マッチングアプリでは、登録したばかりの3日間が“新規登録会員”として目立ち「いいね」が殺到するモテ期です。それを利用し、アプリに入会してモテ期が過ぎるとやめて、違うアプリに乗り換える、というテクニカルな使い方をしていました。新規登録するタイミングはもちろん、モテ期を有効に使うため「金曜日の夜」です。こんなにもマッチングアプリを駆使している人はなかなかいません。
でも一方で、アプリで出会って交際に発展するユーザーの平均利用期間は3~4カ月程度だと各アプリが謳っています。ましてアプリで結婚できる人たちは、アプリに詳しくはならないのではないでしょうか。また、そもそも結婚する人の約7割*は、マッチングサービスを含む婚活サービスの利用経験すらありません(*リクルートブライダル総研「婚活実態調査2023」より)。
「45歳なのに子どもを欲しがる男性なんて……」
玲さんが会っている男性は、そこそこ人気がありそうな男性ばかりです。そのためなのか、アプリで会おうと言われても約束が具体化しないままデートが流れることや、結婚相談所でお見合いが成立しても距離が縮まらないまま交際終了になることが多いとか。人気がある男性は当然、ライバルも多いものです。他の女性と比較検討して、玲さんは優先順位が低いのでしょう。
玲さんに「申し込みが来たけれど断った」という男性のプロフィールを見せてもらいました。断った理由も説明してもらいます。
「この人は45歳なのに『子どもを希望する』って書いてるんです。最速で子どもを授かったとしても46歳ごろだし、子どもが就職する頃に自分は退職しているのに、何も考えてなさそう。
この男性は希望欄に『話し合いができる人』って書いてるから断りました。こんな風に書く人は、モラハラ率高いって言われますよね。
この人は前に別の相談所に登録していたと思うんです。その時に1回申し込みが来て、お見合いして断った記憶があります。多分、4年前ぐらいかな。その時は私も別の相談所にいたし、気が付かずに申し込みしていると思うけど、顔に見覚えがありますね。自分も人のこと言えないけど、4年も婚活しているって何かありそう」
そんな玲さんへ、私は次のように伝えました。
「自分のこと客観的に見てみてね。相手の男性も結婚相談所の人も、玲さんのこと『この人ずっと婚活しているな』って分かるんですよ。もしかしたら乗り換えを勧めてこなかった結婚相談所の人だって、そんな理由で入会を断ったのかもしれない。
人を信じられなくてジャッジが厳しすぎる評論家になっちゃったら、まともな男性はみんな去るよ。コミュニケーション力が高い男性ほど、品定めされている空気に敏感ですからね」
配信: 女子SPA!