大動脈解離を予防する方法
減塩
大動脈は内膜、中膜、外膜の3層に分かれていて、中膜がなんらかの原因で裂けて、もともとは大動脈の壁であった部分に血液が流れ込むことで大動脈内にふたつの通り道ができる状態が大動脈解離です。
大動脈解離は近年増加しつつある病気であり、突然発症して放置すれば発症後の48時間以内に約半数という高い確率で死亡する疾患であると認識されています。
急性大動脈解離は突然胸や背中に激痛が走る病気であり、放置してしまうと死に至ることがあります。
したがって、本疾患を事前に予防する為に動脈硬化が関連している生活習慣病、特に高血圧に罹患しないように減塩など日々の食生活を見直すことが重要です。
油物を控える
血管の老化現象を動脈硬化と呼んでおり、日常生活において塩分の過剰摂取や肥満、過度なストレス、運動不足などの要素によって引き起こされると考えられています。
正常の動脈血管は、心臓から送り出される血液を介して酸素や栄養素を運ぶ重要な役割を持っていて通常であれば弾力性がありますが、油物を過剰に摂取するなど不規則な生活習慣に伴って動脈硬化が進行すると考えられています。
天ぷらや唐揚げなど油物を大量に摂取する食生活や運動習慣を持たない生活を送っていると、動脈硬化が進行した血管の内側にコレステロールなどの粥腫が付着して血管が狭くなり、血液の流れが悪くなることで大動脈解離を引き起こして命に関わる病気を発症させます。
普段から、油物を控えるなど生活習慣に十分注意しましょう。
「大動脈解離の前兆・背中」についてよくある質問
ここまで大動脈解離の前兆・背中などを紹介しました。ここでは「大動脈解離の前兆・背中」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
大動脈解離を発症すると背中以外に胸の痛みも感じるのでしょうか?
甲斐沼 孟(医師)
大動脈解離を発症した際には、背中以外にも裂かれるような強い胸の痛みを感じることがあり、時間の経過に伴う痛みの部位の移動が見られるようであれば、特に大動脈解離の可能性があります。迅速に専門医療機関を受診してください。
編集部まとめ
急性大動脈解離は突然胸や背中に激痛が走る病気で、放置してしまうと死に至ります。
疑わしい初期症状が見られた時は、躊躇なく救急車を呼びましょう。
手術で急性期を乗り切っても解離が進行する場合もあるため、退院後の経過観察と定期的な検査も必須条件となります。
生活習慣病、特に高血圧は、大動脈解離の発症リスクになりますので、特段の注意が必要です。大動脈解離の主な発症原因は、動脈硬化や糖尿病、高血圧、喫煙、脂質異常症、ストレス、不規則な生活習慣などが挙げられます。
特に、高血圧は重要な危険因子として捉えられていますので、普段から塩分過多にならないように食生活に留意しましょう。
今回の情報が参考になれば幸いです。
「大動脈解離の前兆・背中」と関連する病気
「大動脈解離の前兆・背中」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
循環器科の病気急性心筋梗塞
上腸間膜動脈閉塞症
血胸
急に胸や背中に激痛が走る病気には、上記のような致命的な病気が考えられます。
「大動脈解離の前兆・背中」と関連する症状
「大動脈解離の前兆・背中」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
意識障害が起こる
腹痛がする
致命的な病気であるため、上記のような疑わしい症状がある場合には、すぐに医療機関への受診をしてください。
参考文献
大動脈瘤と大動脈解離(国立循環器病研究センターHP)
配信: Medical DOC
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