ガスライティングとは?言葉の由来や特徴・5つの事例を弁護士が解説

ガスライティングとは?言葉の由来や特徴・5つの事例を弁護士が解説

5、ガスライティングで悩んだときの対処法

手口や特徴から「ガスライティングだ」と判断した場合は5つの対処法があります。

ガスライティングに打ち勝つために対処法を併用することも可能です。

(1)ガスライティングの起きやすい場所を知って避ける

ガスライティングとは「コミュニティ」「集団」で起きやすいという特徴があります。

ガスライティングで悩んだときは、ガスライティングの起きやすい集団やコミュニティを避けることが方法のひとつです。

ガスライティングの起きやすい集団・コミュニティとしては、会社内、家族や親族間、ママ友、地域などがあります。

ガスライティングではないか疑わしい場合は、被害が深刻化する前にコミュニティや集団から離れ、縁を切ることで対処可能です。

(2)ガスライティングを徹底的に無視する

ガスライティング被害があったときは、徹底的に無視をすることで対処する方法もあります。

ガスライティングとは被害者を精神的に追い込んで破滅させることが目的ですから、平然としていることで加害者側が諦めてしまう可能性もあるはずです。

徹底的に無視して、加害者の前では平静を装うことで「あの人にガスライティングの手口は効かない」と思わせるのです。

ただ、この方法を使うと「効かないならもっと酷い目に合わせてやろう」と加害者のガスライティングの手口が激化するケースもあるため注意が必要になります。

ガスライティングについて周囲に相談しても「気のせいではないか」などと取り合ってもらえないケースがある他、加害者側と通じているケースもあります。

相談によって被害者がさらに傷つくことや、ガスライティングの被害が深刻化することもあるため、合わせて注意してください。

(3)ガスライティングの証拠集めをする

ガスライティング被害にあっている、あるいはガスライティングを疑っているということは、疑いや被害に足るものが実際にあったのではないでしょうか。

ガスライティングの対処をするために証拠集めをしておくことが重要です。

証拠の集め方としては、ガスライティングにあった日時をメモとして記録に残す方法や、小型カメラなどを使う方法があります。

ただ、ガスライティングを被害者側に気づかれたと知られれば、加害者側も手口を変えるかもしれません。

また、一時的にガスライティングをやめて、被害者が安心した頃にまたガスライティングをするかもしれません。

証拠集めを加害者が分かるように大々的にやってしまうと、証拠を集めにくくなってしまいます。

ガスライティングの証拠集めをする際は弁護士などの専門家に相談し、ガスライティングのケースに合わせて適切な方法で証拠集めをすることが重要です。

証拠集めを専門にしている探偵などに依頼してもいいでしょう。

集めたガスライティングの証拠の使い方も、弁護士などに相談しておくとより適切な対処ができるはずです。

(4)ガスライティングについて弁護士に相談する

ガスライティングについて弁護士に相談し、加害者側に示談交渉してもらう方法もあります。

職場で集団ガスライティングがあった場合、個人で対処すると「気のせい」というレッテルを貼られてしまい取り合ってもらえないケースがほとんどです。

ガスライティングが激化することも考えられます。

職場やママ友などのガスライティングが個人での対処が難しいのが現実です。

間に専門家である弁護士を入れることで、示談などで解決できる可能性があります。

(5)ガスライティングを理由に離婚や別れを決意する

彼氏や夫がガスライティングの加害者の場合は、離婚や別れを決意することも対処法です。

ガスライティングとは精神的DVの一種であり、中には暴力(DV)をともなうケースもあります。

証拠を集めて相手に言い逃れされないかたちで離婚や別れを切り出すことを検討してはいかがでしょう。

縁切りすればガスライティングも解決する可能性があります。

対処の際は「どのように離婚や別れを進めるか」「慰謝料請求は可能か」なども含めて弁護士にアドバイスを受けることをおすすめします。

まとめ

ガスライティングとは精神的DVの一種であり、見えない精神的ないじめでもあります。

ガスライティングではないかと悩んでいるなら、専門家に相談して診断してもらってはいかがでしょう。

そのうえで適切な対処について弁護士と一緒に検討してみてはいかがでしょうか。

ガスライティングとは被害者を精神的に追いつめて破滅させることを目的としているため、心や体、そして人生そのものに大きな傷を残す可能性があります。

早めに相談し、ガスライティングの苦しい状況から抜け出しましょう。

監修者:宮本健太弁護士

【経歴】
立教大学法学部卒業
東京大学法科大学院修了
司法修習(東京)修了

【専門分野】
交通事故のほか、労働災害事件、夫婦間の問題、労働問題などの一般民事事件を主に担当しています。
ご依頼者様の利益を最大化させることを念頭に、職務に取り組んでおります。

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