福島県旧本宮町(本宮市)
日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、福島県旧本宮町(本宮市)を写真とともに紹介する。
Vol.272/福島県旧本宮町(本宮市)
朝から土砂降りだった。容赦してたまるかという具合で、雨音がざあざあ鳴っている。だが、不思議なことにショックはない。最近雨が続いたことで、体と心が慣れてきたのだ。それに、この日は午後から人と会う予定もあった。だから、安全運転で雨を駆けよう。雨でも郵便を届けるバイクのお兄さんみたいに。
と、旧本宮町へ訪れた。合併後に町から市制へ変わっている。本宮駅前と、みずいろ公園へ。散策していると、「ようこそ 福島のへそのまち もとみや」と書かれた石碑があった。確かに、本宮は福島県の中央に位置している。「日本のおへそ」と謳う自治体も複数あって、思うに、「へそ」って妙な説得力がある。本能的にへそが大事だと人間は身に付いているのかな。
ようこそ 福島のへそのまち もとみや
本宮駅
すっぽりと自動販売機
雨降る住宅街を歩く
みずいろ公園へ
遊具もあった
雨の中ゴミ拾いをしている方もいた
街灯が、本宮の「本」だよなあ
雨の中、みずいろ公園へ。幅の広い人工の滝があって、勢いよく池へ流れ出ている。水を感じるし、池のタイルが水色なので、確かに公園の名前には合っていると思った。
公園は安達太良川沿いに位置しており、河川敷でゴミ拾いをしている方もいた。それに、街灯の形が変わっている。十字架が二本縦に連なっているようにも見えるが、ここが本宮市であることを考えると、「本」の漢字をデザインしたものだろう。街灯には地域性が反映されていることが多く、見ていて面白い。
(仁科勝介)
写真家プロフィール
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247
配信: STRAIGHT PRESS
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