防災のためにポータブル電源は必要?選び方のポイントも解説

防災のためだけにポータブル電源を買う必要性は低い

前述の通り大型で重く持ち運びしにくいこと、10万円以上の製品も多く高価なこと、また、停電の復旧に3日もかかるのはかなり珍しい状況であるといえます。

台風で停電が起きた場合でも多くは1日で復旧しているというデータもあり、また、インフラの中でも電気は比較的早い段階で復旧しやすいという理由もあります。

そのため防災のためだけにポータブル電源を買う必要性は低いといえるかもしれません。

ポータブル電源を選ぶ際の2つのポイント

それでも、特にアウトドアや車中泊の趣味がある人にはポータブル電源は人気のアイテム。さらに災害の備えとしても使えるというのであれば、購入したい人も多いですよね。

ポータブル電源を購入するときに注目すべきポイントを2つ紹介します。

安全性の基準を満たしているか確認する

実際にポータブル電源の異常発熱や過充電が原因で出火した事故が報告されています。ポータブル電源を選ぶうえで、まず安全性を確認することが重要です。

事故を防ぐためには、リチウムイオンバッテリーの異常発熱を防ぐ制御装置が付いている製品を選びましょう。制御装置にはいくつか種類がありますが、代表的なものが「BMS(バッテリーマネジメントシステム)」や「NCM制御装置」です。

また、電化製品の安全性を満たしていることを示す「PSEマーク」がついている製品だと安心です。

バッテリー容量を確認する

消費電力50Wの電化製品を5時間使いたい場合は、50W×5時間=250Whの容量が必要になります。

もちろん大容量であれば安心ですが、容量が大きくなればなるほど大型で、価格も高くなっていきます。使いたい電化製品をピックアップして、どのくらいのバッテリー容量が必要かを考えてみましょう。

平常時から使うなら購入を検討しても

写真:PIXTA

ポータブル電源を購入する理由が災害時の備えのためだけであれば、ポータブル電源を用意するよりもモバイルバッテリーを複数用意する方が現実的かもしれません。平常時から趣味などで活躍する機会がありそうなら、購入の検討をしても良いかもしれませんね。

電源の確保も重要な問題ですが、電気がなくても温かい料理が食べられる工夫や、電気を使わずに身体を冷やす方法など、電気を使わずに乗り切る方法もあわせて考えておくのがおすすめです。

(記事の一部内容を2024年7月5日に更新)

<執筆者プロフィル>

シマサキアヤ

フリーランスライター

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