母が包丁を持ち出して…貧困の女子高生が“夜の仕事”を踏みとどまれたわけ|漫画『東京のど真ん中で、生活保護JKだった話』

母が包丁を持ち出して…貧困の女子高生が“夜の仕事”を踏みとどまれたわけ|漫画『東京のど真ん中で、生活保護JKだった話』

生活保護に感謝。「国民に認められた権利」という認識を

――最後に、五十嵐さんが『生活保護JK』を通して伝えたい想いをお聞きしたいです。

五十嵐:私は生活保護制度のおかげで、今の穏やかな生活を送れている、と思っているので、本当に感謝しかありません。また、生活保護には犯罪を抑制する効果がある、ともいわれています。

人はお金がないとき、犯罪や自死などの追い詰められた行動に出てしまう可能性もあります。我が家がその一線を超えずに済んだのは、生活保護を受けてお金の心配がなくなったおかげかもしれない、とも思っているんです。


自分が窮状に陥ったとき「生活保護はずるい」「税金の無駄遣い」という偏見を強く持っていると、保護の申請をためらい、生きることを手放してしまうかもしれない。そのリスクは、誰にでもあります。

生活保護の社会的役割や実態が広く知られ、生活保護は「国民に認められた権利」だと、多くの人に認識してもらえたら、もっとみんなが生きやすい社会になるのではないでしょうか。

<取材・文/とみたまゆり>

【とみたまゆり】
週刊誌や漫画の書評などジャンルにこだわりなく執筆する中堅ライター。三毛猫が好き

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