TREND2_「発酵性食物繊維」で腸内環境を整えよう
「今まで食物繊維は、水に溶ける(水溶性食物繊維)か、溶けない(不溶性食物繊維)かという特性によって大きく分類されてきました。近年は、腸内でどれくらい発酵するかという“発酵性レベル”で分類するべきだという考えが広まってきています。
その流れの中で注目を浴びているのが、“発酵性食物繊維”です。“発酵性食物繊維”は、体に良い働きをする善玉菌のエサとなり、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。善玉菌が増えると、腸の動きを活発化させるとともに、脂肪の蓄積を抑える“短鎖脂肪酸”も多く生み出されます。その結果、“短鎖脂肪酸”が腸内に定着しやくなり、腸内環境が整っていくというわけです。
“発酵性食物繊維”にもさまざまな種類がありますが、腸活で特におすすめなのは、高発酵性かつ植物性のもの。例えば根菜類、穀類、緑黄色野菜、大豆、果物、海藻などから多く摂ることができます。ほかにも、最近注目されている“グアーガム分解物”という高発酵の水溶性食物繊維もおすすめです」(内藤先生)
腸活Point
腸を健やかにしたいなら、発酵性食物繊維が多く含まれる、ゴボウやサツマイモ、オーツ麦や玄米、キウイやミカンなどを積極的に摂ろう。
TREND3_ヤセ菌「ブラウティア菌」&肥満菌「Fusimonas intestini(FI)」の発見
「腸内細菌は民族によってその特徴が異なりますが、2020年、日本人特有のヤセ菌“ブラウティア菌”が発見されました。“ブラウティア菌”は脂肪をつきにくくし、肥満を予防・改善する働きがあります。腸内細菌中1%以上持っている日本人は約9割。ほとんどの日本人が保有する一方で、占有率が6 % 以上でなければその効果が発揮されないこともわかっています。ただ、自分がどのくらい持っているかの保有率の測定診断は開発段階なので、続報に期待です。
また2023年には、『Fusimonas intestini(FI)』という細菌が、肥満や高血糖を悪化させるという研究結果が発表されました。いわゆる“肥満菌”といわれるもののひとつですね。“FI”は、高脂質な食事に反応して、健康に有害な“脂肪酸”をつくります。
“ブラウティア菌”を増やす、また“FI”を減らす方法で今言えるのは、バランスの良い食事を心がけること。これからもっと研究が進めば、さらなる良法が見つかるかもしれません」(内藤先生)
腸活Point
“ブラウティア菌”も“FI”もまだまだ研究の途中。今後もっと詳しいことが解明されたら、ダイエットの強い味方になってくれそうです。
配信: OZmall