「ヒヤリハット」とは、重大な事故につながるかもしれない状況を体験したり、発見したりすることです。
危険な状況に遭遇して「ヒヤリ」とする様子と、思いがけない状況を発見することで「ハッ」とする様子から、この言葉が生まれました。
もともと業務のために作られた言葉ですが、育児においてもよく使われます。
日常生活の中にも思いもよらない危険が潜んでおり、常に警戒心を持つ必要はありませんが「こういうヒヤリハットもあるのか!」と知っておくことでいざという時に役に立ってくれるでしょう。
今回は実際に起きた、育児におけるヒヤリハットのエピソードを3つご紹介します。
①公園のじゃぶじゃぶ池で溺れかけた……
まずは、水遊びに関するエピソードです。
夏はじゃぶじゃぶ池で遊べる公園もあるため、暑さが続く今の季節に訪れるご家族も多いでしょう。
浅いから安全かと思いきや、意外にも危険が潜んでいるのです。
4歳の息子さんとじゃぶじゃぶ池を訪れたAさんは、こう語りました。
「ちょうど仲良しのママ友も子連れで来ていたので、話をしていました。息子が仲良しの友達と笑顔で遊んでいる最中、つい会話に夢中になってお互いのスマホで写真を見せ合っていると、目を離した隙に大変なことになっていました」
同じく子どもを公園に連れてきていたパパが「危ない!」と叫んだとのこと。
目線の先を見ると、なんと息子が転んでいたということです。
「そのパパがとっさに息子を引きあげてくれたので、大事には至りませんでした。どうやら足を滑らせて転んでしまったとのこと。息子は口に水が入って、パニックになっていたから、叫ぶことができなかったみたいです」
浅いところだからと油断をせずに、子どもが水遊びをしている間は、常に目を離さないことを徹底しましょう。
もし、ママやきょうだいがトイレに行きたくなったり、ジュースを買いに行くことになって、どうしてもその場を離れなくてはいけなくなった場合は、近くにいる人に「少しだけ見ていてもらってもいいですか?」と頼むことも手ですね。
②赤信号なのに道路を渡り出した……
次は、道路で起きたヒヤリハットです。
活発な男の子は、自転車の椅子に座ることを嫌がる時がありますよね。
ママだけ電動自転車に乗っていて、子どもだけ歩いているというシーンもよく見かけます。
Bさんは自転車を引いて歩き、すぐ横に3歳の息子が歩いていました。
息子が自転車に乗ることを嫌がったためでした。
「息子のことを呼ぶ声が聞こえたんです。それは息子と保育園のクラスが同じ男の子で、道路を挟んで向かい側にいました。息子は赤信号だということを無視して、横断歩道を駆け抜けていきました。そこにトラックが猛スピードでやってきたんです」
トラックの急ブレーキが間に合い、BさんもBさんの息子にも、大事はありませんでした。
「私は自転車を引いていたので、とっさに走り出すことができなかったんです。生きた心地がしませんでした。もし同じことが起きたら、自転車を放り投げてでも絶対に止めに行きます」
子どもは興奮すると周りが見えなくなるので、「交通量が多いところでは絶対に一人で走らない」など、ルールを決めるのもいいかもしれないですね。
配信: ASOPPA!