【コメ品薄】ブレンド米も登場、米国産「カルローズ米」とは? 食べてわかった「あきたこまち」との大きな差

注目を集める外国産の米「カルローズ」とは? 


「カルローズ」5kg入り袋の全体像(写真:サイゾーウーマン)

 こうした米不足の対策として、農林水産省は先立つこと5月30日、今年生産される米について増産することを決定。今後は値下がりが起こるとの見方もありますが、現時点では主食となる米の価格に苦慮する消費者や飲食店も多くなっています。

 そんな中、注目されているのが外国産の米。1993年に冷夏の影響で米不足に陥ったいわゆる“平成の米騒動”では、タイ政府から輸入したインディカ米、いわゆる“タイ米”が出回ったものの、味や食感などが国産のジャポニカ米とかなり違うことから不評を買うことに。しかし現在では、より国産米に近い食感のものが流通しています。

 その代表的なものの一つが、米国のカリフォルニア州で主に生産されている「カルローズ」です。「コシヒカリ」や「あきたこまち」をはじめとした国産米は、短粒種と呼ばれる粒が小さく短いタイプとなっていますが、「カルローズ」はこれよりも一回り大きい中粒種と呼ばれるタイプのジャポニカ米。

 米国の米産業界における中核団体が創設した組織であるUSAライス連合会のホームページによると、この「カルローズ」は“アメリカ国内の和食レストランをはじめ、アジア系住民に好んで食されている”ものであるそうです。その食味の良さから、この「カルローズ」をブレンドした商品を販売し、価格高騰に対抗している卸売業者や、国内の飲食店でも実際に提供する店が出てきたとの報道を見た筆者は、その味を確かめるべく、購入して実食してみました。

カルローズ米、業務スーパーで5kg1825円

 この「カルローズ」を手に入れるため、スーパーやドラッグストアを巡ってみましたが、筆者が住んでいる地域では唯一「業務スーパー」だけに取り扱いがありました。

 価格は5kgで1825円(税込、以下同)。同チェーンで販売されていたほかの米では、「コシヒカリ」が2154円、「あきたこまち」が2257円となっており、それと比較すると1kgあたり60~80円ほど安くなっているようです。


複数原料米と書かれていることから、買った商品はブレンド米のようです。一方、産地は米国のカリフォルニア州が10割とのこと(写真:サイゾーウーマン)

パッケージにはおいしい炊き方の説明が書かれていました(写真:サイゾーウーマン)

チャーハン・ドリア・カレー・サラダ等と相性がいいようです(写真:サイゾーウーマン)

 購入後、袋を開封して生米の状態で皿に盛って観察してみると、月並みながら「至って普通のお米だな」という感想を抱きました。比較するため、筆者の家で購入している「あきたこまち」を同じく生米の状態で並べてみると、確かに米の粒が少し大きいような印象。また、「あきたこまち」が生米の状態では少し黄色がかっているのに対して、「カルローズ」はそれよりも白に近い色味でした。


左が「カルローズ」、右が「あきたこまち」(以下同様)の生米。「カルローズ」は少しだけ粒が大きめで、色が白くなっています(写真:サイゾーウーマン)

生米の状態の「カルローズ」(写真:サイゾーウーマン)

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