水まんじゅうは大垣の夏の風物詩!
岐阜県大垣市の名物「水まんじゅう」は、葛粉とわらび粉を使って柔らかく炊き上げた生地の中に餡を包み、陶器のお猪口に流して冷やし固めたおまんじゅうです。
その誕生は明治時代にまでさかのぼります。
水の都といわれる大垣には、豊富な地下水を利用して野菜や果物を冷やす「井戸舟」が各家庭にあって、それを冷蔵庫代わりにしていました。そんな中で「夏に食べられる冷たいお菓子を」と開発されたのが水まんじゅうなのだとか。
大垣では、4~9月頃に菓子店で販売され、店頭の水槽の中、お猪口に入った水まんじゅうが冷やされる姿は夏の訪れを告げる風物詩となっています。
金蝶園総本家
寛政十年(1798年)創業の老舗和菓子店「金蝶園総本家(きんちょうえんそうほんけ)」は、創製当時そのままの独特の製法で作る銘菓「金蝶園饅頭」が有名ですが、3月下旬~10月上旬に販売される「水まんじゅう」も大人気。
豊富な地下水を利用して作られていて、あっさりとした餡の甘さとつるりとした食感が特長です。
味は定番のこし餡・抹茶餡(写真)のほかに、月替わりで旬の果実を使ったフルーツ餡も登場。8月はパイナップル餡、9月はいちじく餡を予定しています。
また、大垣藩出身の蘭学者・宇田川榕菴が「珈琲」という字を創り出したことにちなみ、コーヒー味の水まんじゅうも!
水の美しい大垣だからこそ味わえるおいしさをぜひご賞味あれ。
水まんじゅうはお店ごとに葛粉とわらび粉の配合が違ったり、オリジナルの水まんじゅうを販売していたりと、食感も味わいもさまざま。
大垣を訪れたら、食べ比べを楽しんでみてはいかがでしょうか。
おうちで手作りしてみよう!
葛粉とわらび粉を使って本格的に作る方法もありますが、今回はお手軽素材を活用して簡単に作る方法をご紹介。できたてのおいしさは格別ですよ!
水まんじゅうの素で
葛粉と寒天がブレンドされた「水まんじゅうの素」を使えば、あとはグラニュー糖と水、餡があればOK!
和菓子教室ふくさん(@29.sakura)が作る「水まんじゅう」は、白餡と抹茶を混ぜて抹茶餡に。さらに大納言甘納豆を入れることで、見た目も食感も良く仕上がります。
加熱には電子レンジを使うので、火は使わずにとっても手軽に作れますよ!
片栗粉でも
おうちにあるものを活用して作るなら、片栗粉を代用するのも手です。
作り方は、鍋に片栗粉、水、砂糖を入れてかき混ぜながら加熱するだけ。あとは餡を包んで冷やしたら出来上がりです。
石川県金沢市で農薬・殺虫剤不使用の樹上完熟ブルーベリーを育てる「金沢ちはらファーム」(@kanazawa_chihara_farm)のInstagramでは、そうして作った水まんじゅうにブルーベリー餡を包んだレシピが公開中。
ブルーベリーはまさに夏が旬なので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
配信: おうちごはん