タバコによる検査への影響|健診当日の喫煙について

タバコによる検査への影響|健診当日の喫煙について

健康診断の様々な注意事項

健康診断当日は検査に影響が出ないように様々な注意事項があります。

特に普段からタバコを吸っている患者様には、検査当日もいつも通りに喫煙すると検査に弊害がでるため、事前に喫煙を遠慮していただくよう伝えなくてはいけません。

タバコには種類がありますが、健康診断に影響を及ぼすのは紙タバコだけではなく、加熱式のタバコも同様です。電子タバコと混同し、加熱式タバコは健康に問題ないと思っている患者様も少なくありませんが、加熱式タバコはタバコの葉を加熱し、ニコチンを染み出させて吸う仕組みとなっています。

紙タバコと同じくニコチン成分を含んでいるため、加熱式タバコであっても当日は吸ってはいけません。

電子タバコによる検査への影響

電子タバコは、タバコの葉を使用していないため、タバコ製品ではなく医薬品や医療機器として扱われています。海外ではリキッドの中にニコチンが含まれていますが、日本ではニコチン入りの電子タバコを販売することは承認していません。

国が承認している電子タバコであればニコチンやタールの成分は入っていないため問題ありませんが、電子タバコにはニコチン以外にも成分が配合されているため、検査に影響が出ないとは限りません。
健診当日にはできるだけ控える方が良いでしょう。

タバコによって影響が出る検査のひとつは血圧です。タバコに含まれるニコチンの成分は末梢血管を収縮させるため血圧が上がります。これにより心拍数も上がるため、検査の数値に強く影響が出てしまいます。

血圧や心拍数の問題だけではありません。
胃のレントゲン検査でバリウム検査を行う際、タバコの成分が胃にも大きな影響を与えるのです。

バリウム検査はバリウムを飲むことで、食道、胃、十二指腸に潰瘍やポリープなどの病変がないかを確認します。胃粘膜には毛細血管が張り巡らされていることもあり、ニコチンの血管収縮の効果を強く受けて、胃が活発に活動を始めます。その結果、胃液の分泌が促進され、レントゲンで確認する前にバリウムが腸へと押し出されてしまうため、検査が適切に行えなくなるのです。

以上のことから、電子タバコであっても健診や検査への影響が懸念されるため、正確な診断結果を得るためには、検査当日は電子タバコを含めた喫煙を控えることが望ましいでしょう。健康の維持や病気の早期発見のためにも、適切な準備を心がけることが大切です。

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