「虚血性心疾患の原因」となる可能性の高い食べ物はご存知ですか?医師が解説!

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術後の虚血性心疾患の主な原因

術後に虚血性心疾患のリスクが高くなる場合があります。術後に虚血性心疾患のリスクを高める要因について、以下の項目に分けて説明します。

冠動脈バイパス術

冠動脈バイパス手術は、狭窄または閉塞した冠動脈を迂回して、新たな血管を吻合し、虚血を解除する手術です。手術自体は虚血性心疾患の治療が目的ですが、術後に新たな血管に閉塞が起こる可能性があります。そのため、再び虚血性心疾患を起こすことがあります。症状は、胸痛、胸部圧迫感、息切れなどです。このような症状がある時には、循環器科を受診し早期の治療が必要です。

大動脈手術

大動脈手術は、主に大動脈瘤や大動脈解離の治療のために行われます。人工血管による大動脈の置換が行われることが多いです。そのため、 手術中や術後の血流の変化や血栓形成により、冠動脈の血流が減少し、虚血性心疾患が引き起こされることがあります。胸痛、胸部圧迫感、息切れなどの症状が起ります。循環器科を受診し早期の治療が必要です。

心臓弁膜症手術

心臓弁膜症手術は、心臓弁の開閉が正常に機能しない場合に行われる手術です。弁の修復や人工弁による置換が行われます。頻度は少ないですが、 術後に血栓が形成されるリスクがあり、これが冠動脈に流入し虚血性心疾患を引き起こす可能性があります。症状は、胸痛、胸部圧迫感、息切れなどです。循環器科を受診し早期の治療が必要です。

虚血性心疾患で突然死する原因

虚血性心疾患は心臓を栄養する冠動脈が狭窄あるいは閉塞することにより起きる疾患です。突然死する場合は、冠動脈が急性閉塞する場合に多いです。緊急性が非常に高いため、早期の診断と治療により生存率が大きく異なります。

心室細動

重度の心筋虚血により、心臓の電気信号が乱れ、心室が無秩序に収縮することで発生します。これにより血液のポンプ機能が失われ、急激に血圧が下がり、ショックを起こします。 突然の意識喪失、呼吸停止、脈が触れないなどが心室細動の症状です。心停止に至ることが多く、迅速な対応が必要です。直ちに心肺蘇生(CPR)を開始し、AEDを使用する必要があります。同時に、救急車を要請し救急科への搬送を依頼します。 心室細動は一刻を争う緊急事態です。早期のCPRとAEDの使用が生存率に大きく関わります。

心筋梗塞

冠動脈の急性閉塞が起こり、心筋が壊死する疾患です。 この時の症状は、突然の胸痛、冷汗、息切れ、吐き気などです。痛みは腕、背中、顎に放散することがあります。心臓のポンプ機能が破綻し、急激に血圧が低下すると、意識を消失することもあります。このような 症状が現れたら直ちに救急車を呼び、最寄りの循環器科、救急科を受診しましょう。緊急処置として、経皮的冠動脈形成術や冠動脈バイパス手術が行われます。発症から治療までの時間が生存率を大きく左右するため、迅速な対応が必須です。

心室破裂

心室破裂は、心筋梗塞の重大な合併症の一つで、壊死した心室壁が破裂する疾患です。症状は、突然の激しい胸痛、急激な血圧低下、呼吸困難、意識喪失などです。心膜腔に血液が漏れ出すことにより心タンポナーデを引き起こし、これが致命的となることがあります。心室破裂が疑われる場合、直ちに救急車を呼び、緊急手術が可能な医療機関の救急科に搬送することが必要です。診断にはエコーやCTが用いられ、治療としては外科的修復や心膜ドレナージが行われます。

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