IEC(国際鶏卵委員会)が公表したデータによると、日本人は年間でひとり339個の鶏卵を消費する。世界ではメキシコについで消費量は2位。冷蔵庫に卵を常備している家庭は多く、一人暮らし男性においても卵は欠かさない人が多いほど卵好き。栄養価が高いことから“命のカプセル”とも呼ばれ、かつては、卵さえ食べていれば健康は保てるとさえ言われていた時代もあったほど。
だが、近年は健康志向の高まりや食物アレルギーの観点から、卵そのものを食べるというだけでなく、卵の代替え(代替)品にも注目されている。また、SDGsの観点から、プラントベース(植物由来)のフードをあえて選択する人も増え、 “代替え卵”はじわじわと売れてきているという。日本フードアナリスト協会の横井裕之理事長は、こう話す。
「近年は3人にひとりが何かしらのアレルギーを持っているのですが、食物の中では意外にも卵アレルギーが断トツ1位です。でもやっぱりオムライスやプリンは食べたいではないですか。そういった方には代替え卵はとても嬉しい商品ですよね。続いて、近年の卵の供給量不足。卵の値段も高騰し、卵が簡単に買えない時代が来るかもしれません。加えて、エシカル(環境や社会に配慮した)商品に注目が集まり。時代のトレンドとして、ライフワークの一環として、さらには美容のためにプラントベースの食事を好んで食べる人には、代替え卵は選択肢のひとつです」
と話す。このような流れで増えた卵の代替え商品は、味も風味もレベルがアップ。近年、代替食品全般をエシカルフードととらえる動きが、若者の間で定着しつつあり、さらには長生きのためにあえて肉魚卵を食べない中年層も。
そこで人気の代替え卵商品を記者がピックアップ!
●キューピー「HOBOTAMA」
昨年6月に業務用で展開をスタートし、この春から一般販売したところ、販売率がアップ。「HOBOTAMA スクランブルエッグ風」、「HOBOTAMA 加熱用液卵風」は、どちらも卵1個分に相当する1パック60グラムで、味もほぼ卵!
●2foods ×KAGOME 「Ever Egg」
人参や白いんげん豆の原材料から生まれ、卵本来のふわとろ食感を実現したプラントベースエッグ。コレステロールゼロで健康志向の人も◎。
配信: アサジョ