「肺がんを疑う咳の特徴」はご存知ですか?初期症状・末期症状も医師が解説!

「肺がんを疑う咳の特徴」はご存知ですか?初期症状・末期症状も医師が解説!

肺がんを疑う咳にはどんな特徴がある?Medical DOC監修医が肺がんの初期症状・末期症状・原因・なりやすい人の特徴などを解説します。

≫「肺がんの検査方法」はご存知ですか?なりやすい人の特徴も解説!【医師監修】

監修医師:
稲尾 崇(医師)

2011年大阪大学医学部医学科卒業。天理よろづ相談所病院初期研修医、同呼吸器内科後期研修医・医員を経て2020年より神鋼記念病院呼吸器内科医長。資格は日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医、日本内科学会総合内科専門医・認定内科医。所属は日本内科学会、日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本肺高血圧・肺循環学会、日本肺癌学会、日本結核・非結核性抗酸菌症学会。

「肺がん」とは?

肺がんとは肺から発生したがんで、がん組織のタイプにより主に「非小細胞肺がん」と「小細胞肺がん」に分けられます。がん組織のより詳細なタイプや、体内への広がり方(ステージ、病期)によって治療方針が異なります。肺がんにより咳がでている場合、比較的進行している可能性も考えた診療がなされます。

肺がんを疑う咳にはどんな特徴がある?

頑固な咳

咳は肺がんの代表的な症状の一つです。空気の通り道(気道)が腫瘍によって影響を受けたり、がん細胞が肺内のリンパの流れに乗ったりすることで(リンパ管症)、出やすくなります。2週間以上経ってもまったく山を越える気配がないような頑固な咳の場合、まずは地元のかかりつけ医を受診し、説明を受けてください。咳は様々な病気でおこるため必ずしも肺がんとは限りませんが、もし肺がんの可能性が指摘された場合は、総合病院の呼吸器内科宛てに紹介状を書いてもらい、専門的な検査を受けることをお勧めします。

血痰、息切れ

肺がんでは咳に加えて血痰も出ることがあります。血痰の原因としては、下気道の一時的な感染症が最も頻度が高いですが、長年の喫煙歴があるときや上記のような頑固な咳とともに出るときは早めの受診を検討しましょう。また呼吸をする度に肺の一部でピューピューという音が鳴るときや、息切れ、体重減少を伴う場合も同様です。気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、肺結核など他の原因もありえますが、進行期の肺がんである可能性も念頭に置く必要がありますので、早めの受診を検討しましょう。

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